8章 ー04
「リリア嬢との婚約発表は私の誕生祭の時になりそうです。ドレスを作るのに、日もあまりないので明日にでも採寸等、準備に取りかかりたいのですが、宜しいでしょうか?」
お父様が目を丸くしているのを無視してアルフレッド様が続ける。
「勿論、ドレスの費用は私の方で用意させて貰います。もし明日、都合が悪ければ、こちらに直接連絡をお願いします」
アルフレッド様が店名や住所を書いた紙をテーブルに置いた。
石のように固まっていたお父様がやっと動いた。
「大丈夫です!」
「それは良かった。リリア嬢も身に付けたいアクセサリーがあったら教えて下さいね」
そう言うとアルフレッド様はソファから立ち上がった。
あれ?もう帰っちゃうの?
「……リリア嬢と二人で話をしても?」
目が合ったアルフレッド様がそう言う。
「勿論です!ほら、ケビン行くよ」
お父様がケビンを促す。
ケビンは悲しそうな顔で一礼して応接室から出ていった。
「今度、ケビンと話する時間を作るか。それと、レオ、二人きりと言った筈だが?」
「えー、やっぱり駄目ですかぁ。ちえ」
レオさんが渋々出ていく。
「リリア!」
「きゃあ!飛び付かないでくださいませ!」
「さっき淋しそうな顔をしてたのに?」
アルフレッド様が私の髪を耳にかける。
綺麗な青い瞳。
誰もいなくなった途端、子どもぽくなった気がするわ。
「リリア」
私の右手をとるとポケットから出した物をはめる。
「今朝、取りに行ってきたんだ」
綺麗……。
薬指の指輪には青空色の小さな宝石が嵌まってるいて、ダイヤモンドみたいにキラキラしてる。
私の為にわざわざ作ってくれた指輪。
思っていた以上に嬉しい!




