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7章 ー08
「お父様、噂は噂ですわ。それより、どうしてそんな噂が流れてるのかしら?」
誰がなんのために流したのかしら?
「実は気になって色んな人に話を聞いたのだけど」
聞き回ったのね。
「美々王女がアルフレッド王子殿下を気に入っていて、今、流行っている銀のカフスは彼女の采配で、我が国だけに安くで輸入してくれているそうだ」
親密さをアピールしてるって事?
それとも……
「その対価として王子との婚約を?」
「どうなんだろう?兎に角、高価な銀をしかも綺麗な細工までしてあるカフスを安く輸入してくれているのだから、きっと深い繋がりが出来るからに違いないと思っている人が多いようだ」
成る程。
憶測が噂を生んだのね。
でもあり得そうな話だから、広まっているんだわ。
「リリアの言う通り、何か対価を求められてもおかしくないかもなぁ」
お父様はまたしょんぼりしてキッチンから出ていった。
…お父様に指輪の事を話したら良かったかしら?
でも、恥ずかしいから無理だわ。
せっかく落ち着いてきた気がしたのに、またふわふわしてきて、スープの味はいつよりだいぶ薄くなってしまったのだった。




