5章 ー04
「やっぱ、嫁になる人には分かっててもらわないとな」
がはははと、ガイヤが笑う。
なんか、それ、どうなのよ?って思うのは私だけかな?
「それ、スズには言わない方が良いからね~」
「そうなのか?もう言ってしまった」
……。
なんですって?!馬鹿なの?!
「さすがガイヤ!びっくりだわ!」
サラはガイヤに別れを告げると、私の所にやってきた。
「衝撃的だったね!」
うん、サラの質問にも衝撃受けたけどね。
「スズに言ったみたいだし、明日にでもスズにどう思ってるのか聞いてもみよっか」
「そうだね」
サラと目を合わせ、二人で頷く。
「でもやっぱ、ガイヤはお店が第一番なのかな。学園に来た理由もそうだし。それに一人息子だから責任とかも感じてるなかな?」
責任……。
「そう!噂と言えば、リリア聞いた!?」
「え?なに?」
「アルフレッド第三王子とジハ国の第二王女が婚約するかも知れないって!」
「え?」
今、なんて?
「ショックだよね~。はぁあ。でも、だから未婚の女子も通ってる学園の講師を引き受けたんだろうね。相手の決まってない王子様が来たら、私ら生徒は浮き立っちゃっうものね。儚い夢だったわ……」
「儚い…」
夢。
………………そう、やっぱりそうだよね。
おかしいと思ったわ。褒美が婚約だなんて。
登城したところから夢だったのかしら?
緊張し過ぎて、寝てたのかしらね?
第三王子が近くにいただなんて、夢だったのよ。
「リリアもショックだよね~もう、親しく話掛けてくれなかったりするのかなぁ?」
「そうじゃない?元より、第三王子なのよ。身分が違い過ぎるわ」
サラに言った筈なのに、自分の胸にも刺さってしまう。
「悲しいよね。私は悲しみに暮れながら帰るわぁ。お互い、元気出そうねー」
サラがとぼとぼ帰って行く。
「お嬢様」
「ヴァイセン」
いつの間にかヴァイセンが後ろに立っていた。
「何、悲しい顔をしているの?私が入店して二人の雰囲気が拗れるの嫌だがら、ヴァイセンが何か買ってきてくれるかしら?」
ヴァイセンは口を開いたけど、何も言わずにガイヤの店に向かってくれた。
でも、そっか。
本当の婚約者が出来るからうちの屋敷に来ないのだわ。
悲しくなんかないわ。
元から婚約は破棄したかったのだもの。
そうよ、これで良かったのよ。




