4章 ー07
「では何故、リリアは冷たい?」
アルフレッド様の青空のような瞳がじっと私を見つめる。
本当に色んなものに注視しているのね。
「冷たい言い方でしたか?失礼しました」
冷静を装う。
拗ねた子供じみた感情を抱いてしまった気がするけど、そんなのは無視よ、無視。
「ふーん、先程は女神のようだと崇められていたが、俺には違うようだ」
「聞いてましたの?!」
「あぁ。知らない青年に物凄く近くで感謝されていたな」
アルフレッド様の声のトーンが心なしか冷たい…。
「さっきのは誰?」
「なんでくっつくのですの?!」
抱き寄せないで欲しい!
さすが騎士だわっ。
力強くて腕とか引っ張っても離れない!
「お父様に感謝してるそうで、娘である私にお礼を言いたかったそうよ」
「それだけ?」
近い、近い!
「そうですわ!」
「そっか。俺も素直に答えてくれたお礼でもしようかな」
嫌な予感。
アルフレッド様の機嫌の良い笑顔に、私は頬を両手で押さえた。
この前のような"ご褒美"が出来ないように。
「クスッ」
私は真剣なのにー。
ちゅ
額!
前髪を上げられ、お礼を貰ってしまった…。
今度から腕が3つ必要ね。
「今日から10日程、遠征に入ってくる。万が一に備えて、野営訓練があるんだ」
そうなんだ…。
「メグが飼えそうか聞きに来週の金曜日の夕方か、土曜日に顔を出す。暫く顔を見れないから、直接聞きに来た」
「そう」
なんだ、ただメグの事を聞きに来たんじゃないのね。
って、別にそれでも良いのだけど!
「はは。顔が忙しいな」
すぐ感情が出るこの顔をなんとかしたい。
「行ってくる。さっきみたいに距離の近い男がいたら容赦なく、叩いて良いからな」
「駄目ですよ!」
そして、その理論からいくと一番叩かれるのは、アルフレッド様ですからね。
「では」
そう言って一足先にアルフレッド様は立ち上がって、木の影から出て行ってしまった。
そんなに会った訳ではないけど、毎週姿を見ていたからか、会えないとなったら少し淋しい気がする。
私は暫くその場に座ったまま、髪を風に靡かせていた。
4章も終わりです。
個人的にはアルフレッドの行動は恥ずかしかったです。
こういうの書き慣れないので違和感ないと良いのですが…(-_-;)




