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4章 ー05
「赤玉土を持ちますわ」
さすがにもう持てないわよね。
「赤玉土を鉢の中に入れれば持てますぞ」
花瓶と土を入れた鉢を持たせてヨボヨボと歩く老人の隣を堂々と歩ける神経してないわよ。
「なんなら鉢を持ちますわ」
「いいえ、お嬢様は土だけにしてくだされ」
私が鉢を掴むと、ヴァイセンは赤玉土を渡してきた。
私達は店主にお礼を言って、家路を歩く。
「睡蓮を買いに行かれますか?」
「ううん、先にメグをそこで飼ってみるわ」
2週間経って水質が安定したら入れようかしら?
今の水槽の水を使ったらもっと早くに入れても良いかも?
「兎に角、先にはメグね」
なんだかワクワクしてきたわ!
家に帰ったら早速、4匹移し替えようっと。
私は鉢と花瓶を持ちにくそうにヨロヨロとヴァイセンが歩いていることに家の近くにくるまで全く気づかないくらい頭の中はメグでいっぱいだった。




