3章 ー08
「……それだけですの?」
だったらガッカリだわ。
「いや、それについてはまた対策を取ろう」
対策?
なんか、思ってるのと違う。
「リリア。褒美は?」
アルフレッド様は自分の頬を指す。
良かった、頬へのキスだ!
じゃ、ないわよ。
「遠慮しておきますわ」
「なぜ?」
なぜ?!
しかもなんか悲しそうな顔して見ないでよ。私が悪いみたいじゃない。
「では俺からと言うことで」
えっ?ちょっ、それは褒美に……。
ちゅ
私の許可なく、彼は私の顔を両手で優しく捕まえ、頬に唇を付けた。
私からした訳ではないのに顔から火がでそうなくらい恥ずかしい!
「そういう顔は本当、良いな。癖になりそう」
「え?」
「いや、なんでもない」
アルフレッド様は王子様スマイルを繕う。
「さて、可愛い顔も見れたことだし、そろそろ俺は失礼させてもらうおかな」
からかわれた!これだから女慣れしてる人は嫌なのよ。
「どうぞ、お帰りはあちらです」
私はドアノブを指す。
「やけに冷たい態度だな」
「初な女心を弄ぶからです」
「酷い言われようだな。何がお気に召さなかった?」
近い、近い!
「そういう女性慣れしてるところです!」
あ、言っちゃった。
しかも、つい王子を押し退けようとしてるんだけど、大丈夫かしら?
チラッとアルフレッド様を見るとキョトンとしている。
「女性慣れはしてないと思うが?」
「え?これで?」
びっくりするくらい距離が近いんですけど。
「その目は信じてないな?言っておくが、俺はあまり女性に関心がなかった。社交の場で寄ってくるのは俺の肩書きに惹かれてくる人ばかりだからな」
第三でも王子は王子だものね。
アルフレッド様は私から離れて、腰に手をあて眉を寄せている。
「でも、私に対する態度を思うと慣れてると言いますか……」
可愛いって言ったりなんだりするし……。
俯いて、ついもじもじと指を弄る。




