3章 ー05
え?
コリンダーは背が低いが故、花束やドライフラワーには向かず、好む人も少ない。
私はこの丸い5枚の花弁を太陽に向かって咲き誇っているような姿が可愛いと思って植えているけど、同士はまだ見つけた事がない。
「アルフレッド様はコリンダーがお好きですか?」
「いや、あまり花に興味はないのだが…」
ないのか!
「ここのはやけに綺麗に咲いていると思ってな」
アルフレッド様は優しい目をして、コリンダーを見ている。
「ここのが綺麗だと、他の物との違いが分かれば、充分興味があると言えるのでは?」
「どうだろうな。何にでも目を配れと言われて育ってきたからこの辺は何とも言えないな」
少し淋しそうに彼は笑った。
「では、色んなものに興味があると言うことで」
私は笑顔を向ける。
「興味がないと人は成長しませんし、良い事ではありませんか」
「はは。興味が偏っていそうなリリアに言われると変な感じがするな」
失礼な。折角、人が励ましてあげようと思ったのに。
「言葉が足りなかったな。俺の事を思って言ってくれて有り難う、リリア」
…顔が良い分、破壊力が思ったよりあるわね。
「照れてるのか?顔が赤いが」
「気にしないで下さいませ」
「へぇ」
何よ。
「存外、可愛いのだな」
存外って……でも、可愛いって…。
幼い時はよくお父様から言われたけど、最近そんな事は言われない。
なんて言ったら良いのかしら。
「リリアの見た目は、このローズピンクの髪もそうだが、全体的に可愛い見た目をしているのは知っていたが」
そう言って、髪を手に取りキスを落とす。
こんな時、他の令嬢ならどんな態度を取るの!?
わ、私には正解なんて分からないよ…。
どうすれば良いのか全く検討が付かないので、アルフレッド様を見上げた。
「リリアでもそんな顔をするのだな」
どんな顔!?
「いや、気にしなくても良い。それよりリリアは思っている事が全部、顔に出るんだな」
「そ、そんな事ないですよ?」
「ははは。ではそう言うことにしておこう」
アルフレッド様のこの王子様スマイルじゃない笑顔にやっぱりドキドキする。
「温室を案内致しますわ」




