3章 ー03
「はい、兄様になる方ですもんね!」
「違うわよ!」
「え?違うのですか?父様はそう仰っていましたが…」
うっ…。
「そう言う意味では違わないわ」
「そう言う意味では?」
ケビンは頭に?を浮かべている。
無理でしょうからお父様に婚約破棄云々は言っていないのよね。
でも、今日はその話かも知れないわ!
承知したって言ってたもの。
「さ、ケビン行くわよ!」
良くわかっていないケビンを連れて玄関へと急ぐ。
玄関には学園に来ていた時のような騎士の服装ではなく、初めて会った時のような王子様のような―実際、王子なのだけど―服装をしたアルフレッド様が立っていた。
「やぁ、突然すまなかったね」
にっこりとアルフレッド様は微笑む。
「本当、突然でしたわね。もっと早く連絡くだされば良かったのに」
「おや、今度、メグの話を聞きに行くと言いませんでしたか?」
「仰ってませんわ。メグの話を聞かせて貰いたいって仰っただけですわ」
「それは、それは、失礼しました」
やった!勝った!
胸に手を添えて軽く頭を下げるアルフレッド様に勝利を確信する。
ツンツンと、服を引かれて見ると、ケビンが私を見上げていた。
「アルフレッド様、紹介しますわ。弟のケビンですわ」
「初めてお目にかかります、エスコリーネ家時期当主となりますケビン・エスコリーネと申します。本日はわざわざお越し下さいまして、有り難うございます。今後とも、姉様の事を宜しくお願いします」
ちゃんと挨拶してる!
ケビンったら、大きくなったのね……泣いてばかりだったのに…。
「しっかりした弟だな」
「有り難うございます」
うふふ。ケビンが褒められた。
素直に嬉しい。
心なしかアルフレッド様の目も優しく感じるわ。
「お嬢様、お嬢様」
ヴァイセンが何故か小声で呼ぶ。
何かと思って見ると、ヴァイセンは自分の服を指している。




