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小麦令嬢は婚約を破棄したい  作者: 間波 結衣実


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3章 ー02


 ◇


 学園がお休みの土曜、日曜は麦を観察したり、メグの世話をしたり、畑を手入れしたりと忙しい。


 最近、他の貴族との交流が増え、お父様は忙しそう。

 だからこそ、私がちゃん麦を見なければ!


コンコンッ


「はーい」


 農地にいけるようズボンを履いていた手を早めドアを開けると、ヴァイセンが立っていた。


「お嬢様大変です。アルフレッド第三王子が午後こちらに来られるようで…」

「今日?!」

「如何なさいましょう?」


「家がガランとしてるのは今更どうにもできないわ」


 もっと早くに連絡くれないかな?!


 もっとちゃんと……しなくて良いんじゃない?

 この現状を見て貰えば、身分違いだってわかるんじゃない?


「良いわ、ヴァイセン。絶対に踏み入る玄関の清掃のみに致しましょう」


「元々庭だった畑は…」


「隠しようがないから、そのままで。お父様が不在ですけど、それも仕方ないことだわ。当主代理としてケビンにでも挨拶して貰えば良いわね」


「…さすがにそれはどうかと思いますぞ」


「分かったわよ!私が致します」


 だからじと目で見るのは止めて頂戴。


 ヴァイセンとケビンと3人で玄関の掃除を始めたのだけど、ヴァイセンは細かくて、石や柱まで磨くことに……。


 掃除が終る頃にはもうお昼の時間になっていた。


「もうミッシュブロートを噛るだけでお昼はすませましょう」


 疲れすぎて何にも作る気が起きない。


「僕もそれで充分~」


 ケビンが机に頭を垂れる。


「お行儀が悪いですぞ」

 ヴァイセンだけは元気みたい……。


 ヴァイセンは食べやすいように切ったミッシュブロートを出してくれた。


 もそもそと食べていると

「お嬢様!」

と、ヴァイセンが慌てて食堂に顔を出した。


 この慌てようからすると…。


「王子が来られました!」

 やっぱりね!


 あんまり食欲なかったし、まぁ良いわ。


 噛りかけのブロートを口に入れる。


「ケビンも顔だけ出しなさい」


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