女神ディスティニアの物語
あるところに、儚い星の光を閉じ込めたような、淡い金髪の少女がいた。
神になる前、人間だった頃のその少女には、多くの友がいた。
同じ思いを抱き、様々な場所を駆け巡る友が。
しかし、少女は友を亡くしてしまう。
世界の危機が訪れ、銃を持った少年の手によって。
命だけを守りぬかれてしまう。
少年は少女の事が大切だった。
家族よりも、世界よりも大切だった。
だから、他のものよりも優先して守った。
その結果が、これだった。
少年は世界を守らない。
だから、友が生きていた世界はやがて滅びた。
少年は他の人を守らない。
だから、生き残った人はいなかった。
少女はとても悲しく、辛い思いをした。
しかし、死ぬ事ができなくなっていたため、後を追う事もできなかった。
少女にはいつしか、永遠の命が宿っていたからだ。
少女を生かすために無茶をした少年すらいなくなっても、少女は死ぬ事がでいなかった。
少女はただ、滅亡する世界から守られたわずかな植物と生命をのせた箱舟の中で、とても長い間、一人きりで生き続けた。
そしてやがて、新しい世界が生まれた。
それは少女の友が残した命の魔法によるものだ。
滅亡した世界が、滅亡したままにならないように。
やがて、新しい世界が誕生するようにと。
だから永遠に近い時が次た後、滅亡した世界に、命の息吹が満ちていく。
その世界を見た、少女は守る事にした。
もう人であったころの記憶をなくしてしまっていたとしても、新しい世界を守るというわずかな使命と願いと誓いだけを頼りに。
たった一人生き残った少女は、神様となって世界を守り続ける。




