20億光年のVoid(虚無)
まえがきは割愛させていただきます。
本編が短いので、本編のみでお楽しみください。
巨大な何もない空間
我々はその中で産み落とされた
孤独が必然だった
だから 時々 星を見て思うんだ
仲間はどこに隠れているんだろうかと
巨大なネットワークの隙間
我々は暗闇の中に産み落とされた
これは偶然だったのか
だから 稀にだけ 星が落ち滅んだんだ
星がどこかでたくさん生まれた時も
我々がここまで生き永らえたのは
孤独のおかげだったのかもしれない
20億光年のヴォイドが
何もない空間そのものが
孤独そのものが
我々にとって かけがえのない 贈り物
だから 今こそ 手を取り合い
別の孤独に向けて 耳を澄まそう
1000億光年の空間が
我々だけのもののはずはないのだから
そう思ってソラを見上げると
なんだか くすぐったい気がした
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我々の天の川銀河は20億光年の幅のヴォイド、
つまりほとんど何もない空間の中に位置していることが
最近の研究で分かってきたそうです。
また、地球の歴史を調べると、実は天の川銀河が
その近くにいた矮小銀河とくっついたり、
銀河内の他の位置で無数の星が誕生したりした
影響を受けて、全球凍結状態に何度かなっている
ことも分かっているそうです。
地球が氷で閉ざされている間に生物のほとんどが死に絶え、
再び一から進化をスタートさせています。
更には、恐竜を絶滅に追いやったチクシュルーブ隕石のような
隕石も約6000万年に1度の確率で落ち、その時も再び
一からのスタートとなっています。
そう考えると、地球の生命は何度か絶滅の危機に晒されては
いるものの、ヴォイドの中にいたからこそ、安定した環境が
長い間保持され、その間に進化を許されているのかもと、
このヴォイドの話を聞いて思いました。
そして、20億光年という数字!
私の大好きな詩人、谷川俊太郎先生の名作
「二十億光年の孤独」と同じではありませんか!?
この偶然?(必然?)に胸を踊らせたのは私だけでは
ないはず!!
素晴らしい作品ですので、もしご存じない方は
一読してみてください。
あとがきは詩の後に書いております。
読んでいただき、誠にありがとうございました。




