人を形作るもの
まえがきは割愛させていただきます。
本編が短いので、本編のみでお楽しみくださいませ。
雪解け水が 流れている
冷たい風が 僕の頬を刺す
ポケットに手を入れて
でこぼこの道を 歩いている
水が 僕より早く 走っていった
僕の皮膚は 4週間前
僕の血液は 4ヶ月前
僕の骨は 4年前
この流れる水だったのか
僕はすっかり入れ替わったのか
僕だったものが 土になり
花を咲かせ 人を幸せにもする
そう思うと なんだか うれしい
僕だったものが 土になり
化学物質を生み 人を殺しもする
そう思うと なんだか 悲しい
そこには境界線もなく
愛したものが 僕になる
憎んだものが 僕になる
僕だったものが 愛するものに
僕だったものが 忌むべきものに
冷たい風が 僕の頬を刺す
早く春になるといいのに
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自分の状況にフラストレーションを感じているからなのか、
世界の情勢を見て、無力感を感じているからなのか、
家に帰る道の横を流れる水を見て、つらつらと書いた詩です。
人って4ヶ月くらいで骨以外は全部入れ替わるらしいです。
すごいもんですね。
あとがきは割愛させていただきます。
読んでいただき、ありがとうございました。




