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栗原さんは距離が近い  作者: タコヤキスト
3/7

新しい友達

ピロン♪と音が鳴り、目が覚める。


携帯の画面を見ると、「おはよう昴君!朝ごはん食べ終わったら玄関前で待ってるね!」とメッセージが来ていた。


僕は慌てて「栗原さんおはよう!すぐに準備するね!」と返信して朝食を作り、お父さんの分を残して家を出た。


急いで玄関を出ると、そこには栗原さんがいた。


「お、お待たせ。待った?」と聞くと、彼女は笑顔で「全然待ってないよ!今来たとこ!」と答えた。


「じゃあ行こっか」と声をかけ歩き始めた。


学校まで歩いている途中「ねえ、昴君の趣味ってゲームとか漫画を読むことだったよね?」と聞かれたので


「そうだよ!小説を読むのも好きだね。」と答える。


気になったので「もしかして栗原さんもゲーム好きだったりするの?」と聞き返すと、


「そうなの!だから今度オススメのゲームあったら教えて!」と元気に答えてくれた。


「もちろんだよ!今度一緒に遊ぼうね。」と約束をした。


学校につき、教室に入るとすでに何人かのクラスメイトが席に座っていた。


「私達も座ろうか」と言われ席に着いた。


席に着くと、前の席の人に「よう!」と元気に挨拶された。


「昨日はしゃべれなかったから今日は朝一に挨拶しようと思ってな!俺は梅沢洋一だ。これからよろしくな!」


彼は身長が高くて筋肉が見てわかるほどの量だった。


昨日はちょっと怖くてしゃべりかけられなかったなんて言えない。


「僕は遠藤昴。こちらこそよろしく。」と自己紹介をした。


「俺野球が好きなんだけどさ、中学の野球部の先輩って怖い人多かったからちょっと入るのためらっちゃうんだよな」


「それはわかるよ。でもここの先輩達は優しい人かもしれないよ?」


「そうだな!一度部活見に行くか!」と洋一は元気に言う。


(見るからに野球してそうだしな…)と思った。


そんなことを話していると話していると先生が入ってきた。


「皆さん席についてくださ~い。HRを始めます。」


先生の話を聞いていると隣で栗原さん不満そうに僕を見ていた。何かしてしまったのだろうか。


「それでは出席をとります。名前を呼ばれた人は返事をしてください」


その後先生は出席確認を始めた。「次は、栗原美穂さん」


「はい!」と彼女が答えるとクラス中がざわついた。


それもそのはず、昨日の入学式であんな美人だと騒がれていたからだ。


そして、その栗原さんと仲良くしていた僕も違う意味で視線を集めていた。


「はい、全員いますね。それではこれからの予定を連絡します……」


その後はクラスの係決めや委員会決めなどを行い、午前の授業が終わった。


昼休みになり、お弁当を持ってどこで食べようかと考えていると


「ねえ、昴君。よかったら一緒にご飯食べない?」と誘われた。


栗原さんと一緒にご飯を食べれると思ったら嬉しくなり、「もちろん!」とすぐ承諾した。


すると後ろの方から、「おい、昴!俺も入れてくれよ!」と洋一がやってきた。


「別にいいけど……栗原さんもいい?」と聞くと、


「うん、いいよ。」と答えてくれたが、小声で何かブツブツ言ってる気がした。


「やったぜ!これでボッチ飯とはおさらばだな!」と洋一は喜んでいた。


「じゃあ屋上に行こうか」と提案し、3人で向かった。


屋上って意外と立ち入り禁止のところが多いが、この高校は全然OKのようだ。街の景色を見ながら友達と食べる弁当はさぞかし美味しいのだろう。


「それにしてもすごい人気だったね」と弁当をほおばりながら栗原さんに話題を振ると、


「あれにはに困ったよ~。何回も話しかけられて大変だったんだから」と少し不機嫌そうに答えた。


すると洋一が「それにしても栗原さんと昴は仲良いみたいだけど、中学からの仲なのか?」と言ってきた。


「昨日初めて会ったんだ。それで同じ中学校だって知って意気投合したんだ。」と説明すると、


「へぇーそうなんだな」と言いながら疑いの目線を向けてきた。


すると栗原さんが、「そ、それよりも早くご飯食べないと時間無くなっちゃうよ」と言ったので、さっさと昼食を済ませた。


いくら何でも家が向かいだから一緒に登下校してる仲だなんて言えない。言った暁には男達から嫉妬の眼差しをくらうことになるだろう。


午後の授業が始まり、僕は扉の外を見てぼけ~っとして『栗原さんは僕のことをどう思っているんだろう。朝玄関で待っててくれてるし、仲良くしてくれてるけど、好きとまではいかないよな。』と、そんなことを考えていた。


「ええ~この公式を使うと、xの値が~…」と先生が黒板に書いていると、


「昴君、この問題解いてみて。」といきなり当てられた。


「は、はい。」と焦っていると、横でクスッと笑う声が聞こえた。


「昴君、落ち着いて。これ見れば解けるよ。」と言われ、問題を見た。


納得して問題をと答えると、彼女はまた笑っていた。


授業が終わり、放課後になると、洋一が「昴!部活見に行くぞ!」と言われ、ついて行くことにした。


栗原は他の生徒たちに囲まれていた。一緒に行きたかったが、これでは誘えそうにない。


諦めて洋一と部活を見に行くことにした。


グラウンドではサッカー部や野球部などが練習をしていた。


洋一は野球部に興味津々な様子だった。


「俺、やっぱ野球部に入るわ!」と張り切っていたので、


「いいと思うよ。頑張って。」と言って応援した。


「昴も野球部入ろうぜ!」と誘ったきたが、


「ごめん。僕やっぱり部活には入らないことにするよ。家事も忙しいし。」と断った。


洋一は残念そうにしていたが


「わかったよ、昴も家事がんばれよな」と返してくれた。

(本当にいいやつだな)と思いながら帰ろうと校門に行くと、そこには栗原さんが立っていた。


「待ってたよ。一緒に帰ろ?」と言われ、僕は喜んでOKした。


帰り道の途中、僕は「僕を待ってくれてたの?先に帰っててもよかったのに。」と聞くと


「だって……今日はあんまり昴君と話せなかったから……。」


恥ずかしがりながらも答えてくれた彼女の言葉を聞いて嬉しく思った。


「これからはもっとお話ししたいね。」と言うと、


「そうだね」と笑顔で返してくれた。


「そういえばさっき梅沢君と話してたとき、私のこと見てなかった?」


と言われたので、「う、ううん。見てないよ」と答えた。すると、


「嘘つかないの。バレバレだよ。まあ見られてたのは嫌じゃないけどね。」と頬を赤らめていった。


(もしかして栗原さん、僕のこと…)とそんなことを考えていると、


「ねえ、聞いてる?」と話しかけてきたので、慌てて返事をした。


「き、聞いてるよ。」


「そう、なら良かった。それで明日新発売のモンファイⅡを買いに行くんだけど、昴君も一緒にいかない?」と聞いてきた。


モンファイとは、モンスターとファイトする爽快アクションゲームだ!!!


「え!?栗原さんもモンファイしてるんだ!僕も結構モンファイしててさ、明日の新作楽しみにしてたんだよね!」


「ほんとに!じゃあ決まりってことでいい?」栗原さんは目を輝かせて聞いてきたので、


「もちろん!行こう!!」と即答した。


「やった!明日は土曜日だし、朝一でいこっか!」


「了解!」と、いろいろ決めているといつの間にか家の前まで来ていた。


「じゃあそろそろ僕は帰るよ。」と別れようとすると、「ちょっと待って」と呼び止められた。


「ん?どうしたの?」と聞くと、


「あのね…私…」と言いかけたところで、僕の携帯に電話が来た。


咄嗟に電話をすると、お父さんからだった。


「もしもし昴か?お父さん今忙しくってな、帰るのは深夜になりそうだから夕食は一人で食べててくれ。」


「わかったよ、お仕事頑張ってね。」


「あぁ。」とお父さんは言って通話を切った。


お父さんを心配していると栗原さんを待たせていることを思い出し「ごめん栗原さん。ところでさっきのことだけど、なんて言おうとしたの?」と聞く。


「う、ううん。なんでもないよ」と頬を少し赤らめて言った。


「そ、そう。それじゃあまた明日!」

と言って家に帰っていった。


家に帰り、すぐに家事と夕食を終わらせて、ベッドに横たわった。すると、栗原さんから電話がかかってきた。


「も、もしもし。どうしたの?」


「もしもし昴君?ごめんね夜に電話かけちゃって。」


「全然大丈夫だよ。それよりどうしたの?」


「明日のことなんだけど、近くのゲームショップって何時から開店するっけ?」


「あぁ、あそこは9時からだったはずだよ。」


「ありがとう!じゃあちょっと早めに8時に玄関前で待ってるね!」


「わかった。明日はよろしくね。」


「うん!それじゃあお休み。」


栗原さんはそう言って通話を切った。「よくよく考えたら二人きりで買い物って…デートだよな。」と布団の中でにやにやしながら眠りについた。

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