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幕間 この世界は、、

説明回です。

僕、いや、俺、シュンリンバーグは、宿屋の中で、データベースと言うwikiを調べまくっていた。

最初は気を紛らわすために。

暇を持て余していからだったのだけど、調べ出したら楽しくなっていった。

最初は、おすすめの屋台や、物価。

売り上げが高いお店なんかまで調べる事が出来た時は、何で?誰がアップしてるの?

と真剣に悩みながらけど、一番出ている料理を真剣に調べていたりしていた。


けど。だんだんと、世界情勢というか、この世界について真剣に調べるようになっていた。

まず最初に。通貨。

まあ、あまり物価は変わらない。鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、白貨。

それに、10枚をひとまとめにした大貨が存在している。 大銀貨や、大銅貨である。

銅貨が100円。大銅貨が1000円

銀貨が1万円 くらいであった。


そして、次にスキルと言われる物。

転生物なら、このスキルで無双できるはずなのだが。

この世界で、転生したり、転移したりしていない人にはスキルが無い事が分かった。

生まれながら持っているスキルは無く。

訓練したり経験を積んで、動き方を覚え、それがスキルとなるという、訓練と、練習で動きを覚えていかなければならない現実。

つまり、スキル保持者から、真剣に習い練習しなければスキルは手に入らないのだ。

ハードモードに見えるのに、例外があり。転生者、転移者は生まれながらにして、もしくは転移時にスキルを持っているらしい。

でも、普通は1個から2個だけ。


その中で、僕が持っているEPシステムと、データベースという二つのスキルははっきり言って、チートスキルだとは思う。

普通、こんな風にwikiを見たりできるはずはない。

そして、EPシステム。

レベルは、一定まで上がるとどうしても上限がある。

また、上がって行くと、なかなか上がらなくなるのが普通なのだが、僕のEPシステムは、倒せば倒しただけ能力が上げれてしまう。

そう。言ってしまえば、ゴブリン1万匹倒したら、レベル99より能力値ステータスが上になってしまう可能性があるのだ。

これをチートと言わなくて、何がチートなのか。


ただ、この世界のゴブリンは強い。雑魚ではなく、普通に強い。

普通の人間には、なかなか手に入らないようになっている、いろいろなスキルを、ゴブリンをはじめとする魔物は普通に生まれつき持って生まれて来ているのだ。

さらに、進化すれば、クラスチェンジしたら、突然新しいスキルを覚える。

ゴブリンが、ゴブリンアーチャーに戦っている最中に突然クラスチェンジしたり、ゴブリンナイトなんてやつまでいる。

まるで、人間側が不利なゲームみたいな状態であった。


そう。魔物は進化する。人間にはクラスチェンジなんかないのに。

魔物がクラスチェンジすると言う事は、突然、目の前の敵が圧倒的強さを手にいれる事があると言う事だ。


人間側は圧倒的に不利なのに、レベル制になっているのに、この世界には、鑑定スキルがない事。

レベルが自分で分からないと言う現実がある。

修行して、強くなっている自覚が無いから、レベル上げを必死に行う人間は少ない。


この世界には、異世界らしく、ドワーフやエルフ、獣人もいるのだが、彼らも、スキルを必ず持っているわけでは無い。

人間が世界で一番多く、繁栄しているのに、その文明は現代よりははるかに低く、中世程度の文明水準であると言う事。

魔法は存在しているのだけど、魔法銃のような、文明の遠隔武器(ロマンの塊)は存在しないし、普通の銃の構造を作ろうにも、火薬自体が作れない。

火薬の材料となる鉱石が無いのだ。


窓には、木の板が入っているだけで、布が垂らしてあるだけだし。

虫よけの魔法をかける事が出来れば、小虫が入る事は無い事が唯一の救いだが。


この世界では、ほぼ全ての生物が魔物扱いになっている。

イノシシも、ウサギも、豚も全部魔物である。

そして、その魔物は確実に一つ以上、スキルを持っている。

ウサギの、微量加速なんて、超微妙なスキルを持っている魔物じゃない限り、人間が一対一で戦って勝てる気はしない。

なのに、この世界に、人間が総人口で、5億もいない。

この国だけでいえば、1億いないくらいだ。

エルフ、ドワーフにいたっては、さらに少なく。

絶滅危惧種なみじゃないかと思うくらいだ。


つまり。

どんなに頑張っても、やがてくる、魔物の10億匹の大進撃は止めれる訳なく、このままでは絶滅しか未来がない事が分かってしまう。


なんで俺が住んでいた町が襲われた時、騎士達が外にいたゴブリンに手間取ったのか、町があんなにあっさりと、一気に蹂躙されたのか分かってしまった。

魔物に比べて、人が弱いのだ。絶望的に。

通常ゴブリンに対して、兵士2,3名で囲まないと倒せないという現実。


その事を知った後だと、炎の楔の3人がどれだけ化け物であったのか。

とんでもないパーティだったのか良く分かる。

Aランク。いや、AAランクと言われても納得できる強さだ。

そんな人たちに教えてもらえていた事に、嬉しさがこみあげる。


ただ、問題がある。そんな魔物に手出しが出来ないようなこの世界で、

10億の大進撃に、勝てる訳がない。

「折れるよ。これは、、、無理ゲーもいいところじゃないか、、」

ため息を大きく吐く。


「武器を作って配るとか、何でも、やれる事は全部やるしかないよなぁ。10億匹の大進撃だろ?一人じゃあ絶対無理だよなぁ」


一人で10億倒すとなれば、1000年は戦い続けないと無理。

最低でも自分だけで、2億は仕留めないと、勝ち目はない。


核兵器みたいな巨大魔法を作って使いまくって、全滅させようとしても、おそらく環境破壊をし過ぎて、人が先に滅亡する。

そもそも、核爆発みたいな、広範囲攻撃魔法自体が存在していない。

イチから魔法を作るなんてやってたら、絶対に間に合わない気がする。


本当に無理ゲー。あの女神に10億の魔物を食い止めると言った自分を殴りたくなる。


とにかく、時間が無い。

冒険者学校に行かず、そのまま、冒険者登録ができるかも調べて見たら、キシュアさんが言った通り、学校を卒業していないと、20歳以上でなければ登録できないし、ギルドのランクアップに支障が出るみたいだった。


低いランクでは高レベルの魔物のいる場所には入れない。入ったのがバレると冒険者ライセンスの剥奪(はくだつ)もあり得る。

高ランクの魔物の骨は、やはり素材としては優秀で。

昔の経験から、武器として使えるのは、巨大狼くらい高クラスの魔物の骨でないと、槍としては使い物にならない。

鉄を見つけて、槍も作ってみた。魔力がこもっている木。魔木を見つけて、削ってみたりもした。魔法での強化も試してみた。

しかし、一番使いやすく、加工しやすく、強度が高いのは、結局は魔物の骨や牙だったのだ。


あの経験と、この国の制度から。ギルドランクをあげるのは、絶対必要となる。

強い敵を倒さなければ、強い素材は手に入らない。

かなり危ない魔物も倒さなければならないだろう。


お金は、まあ、魔物を狩れるようになれば、森にこもってしまえばいい。

そうすれば、あまり必要なくなるだろう。

魔物の肉は旨いし、森には、青汁みたいな、高栄養の草もある。


昔の独りぼっちで過ごした40年の知識で、傷薬みたいな回復薬も、状態異常回復薬も。

さらには、魔力回復薬も作れる。どれも、青汁の100倍まずいのだが。

ただ、致死毒だけはどんなに頑張っても、解毒に時間がかかるのは仕方がない。


「まあ、手持ちがあるから、森で隠匿生活はしなくてよさそうだけど」

カイル達の財産はあわせて、大金貨2枚 だいたい、2千万の財産がギルドの金庫に入っていた。正直、稼ぎすぎだと思う。


ほぼ、物価的には、サラリーマンをしていた時と変わらず、飲み物が100~200円。銅貨1枚か2枚だから、5~6年は普通に暮らせる。


そうそう。物価を調べていたら、ウサギのコートが、ウサギ4羽くらいの毛皮で作れて、大銀貨1枚。つまり、10万円になっていた。

ウサギ、1羽が銀貨一枚。1万円で取引されていたのは、そういうからくりだったらしい。

ん。 俺が、毎日、納品していた、あの肉屋。

実は荒稼ぎしてないか?


まあ、そんな事はさておき。

読み書きを教えてくれる学校もあるが、普通は行くことは無いらしい。

冒険者から、商人になりたい人が行くくらいか。

ちなみに、冒険者学校でも読み書きは教えてくれる。

というか、商人ギルドが存在しない。

冒険者が、商人の役目も担っていると言っていいのだ。


それくらい、外は危険であり、魔物は強い。


この国は、王様のいる王政統治国家らしい。

貴族もいるし、統治者も各地域にいる。


国は、いくつかあるみたいだけど、はるか北には、魔の森と言われている森がロシアくらい広がっている。西には、この国より古くからある、フェーロン共和国と言う国がある。


移動は、もっぱら馬車で、ロックバードという、ダチョウみたいな、トカゲみたいな動物が引っ張って移動する。

このロックバードは、馬みたいな扱いだった。


―――――――――――――――――――――――


とりあえず、これからの事を考える。

冒険者見習いでもいい。とにかく、魔物を狩りまくって、EPを獲得しないと、魔力が足りない。このままじゃぁ、納得の行く武器すら作れない。

骨さえあれば、多少の加工は出来るが、昔のように、スキルになるくらい武器を作っているわけではないから、納得のいくものが出来るまで、相当時間がかかってしまうだろう。

まぁ、知識はあるから、昔みたいに、毎日毎日時間を見つけて、試行錯誤する時間は省けるだろうけど。


とりあえず、大量のEPを消費したら武器作成スキルが取得できるとデータベースが教えてくれた。

これだけは、今必要だと思われる。


暇だったから、ちょっとお店に入ったが、

店に置いてある武器は、槍斧(ハルバード)も含めて、使い物になりそうな物はなかったのだ。

絶対にすぐ折れると分かっている武器を買う気にもならない。


ずいぶんと悩んで、ありあわせとして、安いローブと短い杖を買う。


それだけで、大銀貨8枚が飛んでいった。


普段着より、ちょっと頑丈に縫ってあるだけで、3万とか、ブランドものの服の値段じゃ無いのに、やめて欲しい。


杖にいたっては、5万とか。

折れた、レイアさんの杖を作り替えた方がよっぽど使えるのに。


今、武器屋に出回っている武器の弱さも、問題だと思う。


5万あれば、現代なら長ノコやら、ナタのいいのが買える。

俺がいた国の外だと、銃も買えるけど。まあこの世界だと無いから仕方ない。



後は、王都の近くに、迷いの森という、魔物もいる小さな森があるのが分かったのが一番の収穫かもしれない。

とにかく、そこに行けるようになることが最初の目標になりそうだった。


そんなこんなで、考え事をしたり、情報をあさっていたりと。あまりに、部屋から出て来ないから、 《殻こもり》とか言われてしまい、俺は、ヤドカリかっ!アルマジロかっ!と突っ込みをいれたくなるあだ名がついてしまった事にも落ち込んだりもして、日々が過ぎて行くのだった。


10 22 前半部分書き足しました。

2023 2 修正、加筆しました。

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[気になる点] >この世界はガラス、つまり、硝石が無い世界なのだ。 ガラスって硝子とは書くけど、ガラスはケイ酸塩、硝石は硝酸塩、で全然別物…… >銅貨は10円の価値で、10枚で繰り上がりになる。 4…
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