表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

第三項 天空撃ち抜く魔弾の軌跡

 あの期待の若手天才監督のみならず、ついにアニメ界の大御所にまで噛み付いちゃった筆者。もう、しーらない、しーらない!


 あの宮◯駿(以下ザキミヤ)とツインテールの関係とは? それはもう説明するまでもないであろう。御大ザキミヤ作品でも1、2を争う人気作にして毎年一回は必ず放送される「天◯の城 ラ◯ュタ」のメインヒロインである。


 彼女は標準的なツインテールではないので見落とされがちだが、三つ編みおさげとはいえツインテールのカテゴリには充分入る。よく分からないという人はしつこいようだが拙著、ツインテール伝説を以下略。


 しかしそこは御大ザキミヤ。従来のサブカル作品にありがちな安易で安っぽいツインテールヒロインなどでは決してない。あの三つ編みおさげ変則ツインテールには大いなるメッセージが込められているのである。


 ここまで書けばもうおおよその方は予想がつくであろう。あの作品、クライマックスになんとツインテールを吹っ飛ばすという前代未聞の快挙を成し遂げているのである。

 もちろん、吹っ飛ばすのは悪役ム◯カであり、主人公の少年でもヒロイン本人でもない。そこがまた素晴らしい。

 秘密を教えろと凄むム◯カ。それに対して毅然と首を振るヒロイン。脅しとばかりに拳銃でズキューン! なんと弾丸はピンポイントでツインテールに命中! この離れ業には喝采を送りたい。


 映像を見ると特に何ということもないシーンのようにも思えるがよく考えて欲しい。ム◯カはヒロインに秘密を教えろと迫ってるのである。脅しのつもりなら上に向かって発砲とか他にやりようはある。それなのにわざわざ顔面斜め下数センチのツインテールに狙いを定めて撃ち抜くという神業をあの土壇場でこともなげにやってのけたのである。ちょっと狙いが外れたら顔面撃ち抜いてヒロイン死んじゃうだろ!(ここでアニメだから……なんていうのは野暮の極みでしかない。アニメであろうが実写であろうが、そういうシーンを入れ込んだからには大きな演出意図があるはずなのである)

 死なないまでも耳とか削ぎ落としたら秘密を聞き出すどころじゃなくなるぞ。それをあえてチャレンジするム◯カの胆力はいかにして培われたのであろうか?

 

 思うに彼は幼少の頃よりツインテールが憎くて仕方なかったのではないだろうか? そこで子供の頃から拳銃をたしなみ、ツインテール木人でも自作して日々ツインテールピンポイント狙撃の腕を磨いてきたのではないだろうか。そして十数年の時が過ぎ、彼はツインテールを目にしただけで0.3秒の速抜きで反射的に撃ち抜けるまでの技術を会得。ゴ◯ゴ13も真っ青のツインテール狙撃のスペシャリストとなり、世界中のツインテールをぶち抜いてやろうと目を光らせていた。

 しかし所詮は子供の野望。大人になるとそんな野望は世間一般で言えばただのキチ◯イでしかない。ム◯カは日々悶々としていたに違いない。そこへあの三つ編みおさげヒロインの登場である。まさにカモネギ状態。しかし初対面でいきなりツインテールをぶち抜いてたら軍からも狂人としてマークされてしまう。合法的にツインテールをぶち抜く機会を虎視眈々と狙っていたと見るべきであろう。それなら同族でありながらあの冷たい仕打ちも説明がつく。利用するならいい人ぶって懐柔する方がどう考えても合理的なのに、それをしなかったのはやはりツインテールが原因だったとしか考えられない。


 んで、あのクライマックスの名シーン。ついに秘密をゲロさせるという隠れ蓑、もとい大義名分を得てヒロインのツインテールをぶち抜いた時のム◯カの高揚はぜひ映像で確認して欲しい。しかし、そんなもんは悪役のサイドストーリーに過ぎない。真に重要なのはぶち抜かれたヒロインの方なのである!(何か誤解されそうな表現だが)


 それまでのヒロインは亡国の王女という宿命を背負った、後ろ向きな冴えない女の子だった。が、その象徴であったツインテールを吹っ飛ばされた途端、今までの自分とは決別。自立した真のヒロインとして覚醒し、主人公の少年をたらし込み(ここで、そうかぁ? などとツッコんではいけない)、禁断の呪文を唱えて城もろとも自爆する覚悟を即座にキメたのである!


 これこそ、御大ザキミヤがあの作品で最も少年少女に伝えたかったメッセージではないだろうか!

 まさにザキミヤの前にザキミヤなし、ザキミヤの後にザキミヤなし。アニメ界のみならず、サブカル業界でも前人未到の偉業を数十年前に、すでに成し遂げていたのである。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ