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異世界転生...これは夢?

所詮人間なんて生き物は寂しがりなんです。妄想家なんです。弱いんです。

だから小説を書き, 漫画を描き, アニメを作るんです。作者が, 作品を通して夢を配るんです。

皆が現実にはできない事, 成れないもの, したい事。

それでも, 所詮は空想。


いや違う。作者が夢を与えてくれるなら, 成りたいものにならせてくれるなら, 作者の作る世界に行けばいいんです! 何でもできる! 成りたいものになれる!


これは, そういう小説です。みなさんも是非, いらっしゃいませ。

少しだけ先の未来, 掻い摘んでお見せしましょう。

いずれ訪れるであろう未来。待つも良し。書き換えても良し。

未来を決めるのは, 私でありあなたです。


------


「リュウゥゥゥゥゥ!!!」


小柄な中年男性が, 否, 禍々しい灰色の濁った刺すようなオーラを纏い, 肌は青白く濁り, 目から光が失われ, 四肢が獣のように醜い "元人間" が地上5mの位置で吠えた。


その怒号は, まさに獣のそれであった。野太く, 到底人間が出せるものではないように思われた。


「お静かに。」


例え 敵意むき出しのけだものでも, 俺はこの世界の管理者だ。できる限り静かに事を進めねばならない。


しかも何より, この男(雄?)が吠えてるのは俺の事務所の近くなんだよね。業務妨害も甚だしい。


「はあぁぁぁ!? 消えろぉぉぉ!!」


えぇっと...俺は何か対応を誤ったのだろうか?

やはり, いかれたけだものの思考は読みづらいなぁ..。


「リュー, 消そうか?」


「いや, 悲しい事に これでも同じ血を引く存在だ。せめて救いの鉄槌くらいは俺が下す。」


この状況に耐えかねたのか, ミャアが申し訳なさそうに訊いてくれたが, 生憎この男とは因縁があるもんで。

俺とて全く情がないわけでもない。最後の鉄槌くらい俺の手で与えてやるべきだろう。 


「わかった。じゃあ, その男の本領を発揮させよう。それが礼儀ってものかな。」

「けだものよ, 本気を出せ。その力に耐えうる体を得たはずだ。」


「ぐ..グおぉぉぉぉぉォォォ!!!」


彼女(?)が言うと同時に, けだものの周りの空間がわずかに歪み, 取り巻く刺すようなオーラがよりおぞましいものとなった。

腕が一段と太くなり, 体に入ったヒビも増え, 心なしか体躯も大きくなったように感じる。


本人もそれに気づいたのか, より化け物らしい声で吠えた。


「リュー, 加勢します!」

「私もお手伝いします!」


良い人たちに恵まれたものだなぁ。

だが, 少々戦力差が大きいくなってしまうから断っておく。だって, 古神の使いに魔族では..ね? 流石に, 敵がかわいそうになっちゃうよ。

何より, 彼は俺の手で屠りたいからね。


「いや, ここは俺が責任もって屠る。」


「「わかりました。」」


「Generate 鬼爪」


管理者以上の存在に許可されたコマンド, "Generate" により世界最上クラスの鉤爪 "鬼爪" を生成する。

流石に, 俺も彼相手に手加減する気は無いのでね。


生成コマンドと同時に, リューの両腕に取り巻くように赤と青白い炎が発生し, ドドン と和太鼓と爆発が混ざったような音と共に彼の両腕に鉤爪が生成された。


その爪は, 大きく厚く無骨なしかし洗練されたフォルムで, 未だなお青白い炎のようなオーラを纏っている。その姿はまるで, 鬼のような威圧感と鋭さを感じさせる。


俺は, その鉤爪で クイクイ と挑発的な動きをしてみた。

すると, 面白いように


「破壊神の力をなめるなぁぁぁ!!!」


と, 吠えながら突っ込んできた。


どうやら, 彼の得物はその獣のような拳のみらしい。まぁ, けだものには丁度いい武器か。


「たかが一介の破壊神の分際で歯向かうとは, 良い度胸じゃないか。」


~~~


ガツッ ザグッ

地上5mで二つの鈍い音が響いた。

1つは, けだものの拳が左の鬼爪の背にあたる音。

2つ目は, 右の鬼爪がけだものの腹を突き抜ける音。


「なあっっっぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」


彼は激痛か, はたまた負けたことへの怒りからか, 激しく顔をゆがめ断末魔にも近い野太い声を吠えたのだ。


本当に, 近所迷惑..。


「Hurt.」


"Hurt".これも管理者以上のもののみが使える, "対象者の生命力を傷つける"コマンドだ。

これをくらった彼は, 治癒能力や体力に留まらず苦痛に対する精神的強さまでを失う。その結果, 生き地獄に近しい苦痛を味わうこととなる。


「くっくっく はーはっはっはは。ガガガ...ギャッギャッギャ..ギギ.ガガ... ≪..........≫ !!」


ファルの管理者コマンドによって死に至ったはずのけだものが, 何故か動き壊れたように笑ったのだ。

あまりにも気味の悪い鳴き声で。


-----


「...きてください。起きてください。」

「まだ寝てるよ?」


二人の幼い(少なくとも外見はそう見える)少年少女が, 一人の寝ている青年をのぞき込んでいる。


「どうする?」

「もう少し待てみてから 考えようか。」


二人が青年について話していると,


「ん..んん..。」


「あ, 動いた。」

「お, やっと起きてくれた。」


青年が目を覚ました。すくなくとも, 昏睡状態では無かったようだ。


「ん..?」


ここは, どこだ..?

確か俺は自分の布団で寝てたはずなんだが..?


今 彼が寝ている(?)のは, 春風吹く暖かい草原にある木の根元。

空には軽く雲がかかり, 草は揺れ, 低花の香り漂う 人に留まらず生き物全てが リラックスするのに理想的な環境である。

現に, 彼の上の枝には リスが休み, 鳥が歌っている。


「おはようございます。」


「あぁ, おはよう。」


目を覚ましてすぐに初めてみる少女に挨拶され, 俺はどうするべきなのか迷った。

取り合えず, 挨拶は返しておくに越したことはない。


で, 俺は一体どういう状況に置かれているんだ? 場合によっては, 緊急事態である恐れもある。

さて, 本当にどうしたものか。自室の布団で寝てたはずだ。なのに, 今はよく分からないところで目が覚めた。誘拐や, 夢遊病を疑っておくか。


「ねぇ, お兄さん。」


ん? 忘れてたが, この少女は誰? もしかしたら, 俺が誘拐犯..?


「ねぇ, お兄さんってば。」


「あぁ。何?」


「やっと反応した。さっきからずっと呼んでたのに全然反応しなかったけど, どうしたの?」

いやいや。急に変なところで目覚めたら, 誰しも困惑するでしょ。

という言葉は飲みこんどいて,


「いや, 何でもない。というか, 君は誰?」


「簡単に言うと, 私はお使いのものだよ。」


「誰の?」


「それは本人から直接聞いたほうが早いと思うよ? 」

「私達は『お兄さんが起きたら連れてきて』って言われてるだけだから。」


「わかった。いこう。」


よくわからない場所で目が覚めて, 誰のかわからないお使いの人について行くなど, 怪しさしかないのだが, 今ここに居てもできることは限られているし, どうやらその人は俺のことを知ってるらしい。

とりあえずついてくしかないのかもしれない。


「じゃあ, いくよ?」


行くっても行ってもどう行くんだ? なんて考えていると, 一瞬にして周囲の景色が全く違ったものになっていた。


「着いたよ。」


「あぁ。」


彼らがテレポートしてきたのは, 開けた日向ぼっこ向きの草原。

程よく風が通り, 日差しの温かさが眠気を誘う素晴らしい草原。

そこに仰向けで寝ている, 中性的な人が平和な雰囲気を引き立てている。

ただし, さっきの場所とは違って北側に雪をかぶる 高い山がそびえたっている。

つまりは, 遠く離れた場所にテレポートした事を意味する。


「で, 君達がここに連れてきたのは誰に会わせるため?」


「それは, あそこで寝ている彼女です。」


確かに草原のど真ん中に仰向けで寝ている人はいるが, 誰..?

彼女(?) はチャイナ服のような膝近くまで隠れる薄手のロングコートを羽織って, ショートカットの頭にの上には 大きな帽子が転がっている。体の上には, 天使の片翼をかたどったような銀細工のネックレスが転がり, 黒細紐で首に繋がっている。


気持ちよさそうに眠っているのを起こしてしまうのは気が引けるが仕方ない。


「もしもし, 起きてください。あなたが俺を呼んだ人ですか?」


「ふぁぁぁ..。君誰?」


あれ..? 人違いだった?


「ミャア, この人があなたが連れてくるように言った人です。」


「あぁ..。ありがとうね。」


何この人。自由人過ぎない?


「あなたがそうなんだよね。初めまして。」

「私が作者です。」


はい..?? この人も何言ってるの..?

呼んでいただきありがとうございます。

ここまで読んでくれているってことは, 次話も読んでくれるってことですね!!

ありがとうございます。皆さんが楽しそうに読んでくださっているのが, 目に浮かびます!!


この小説は, 目の肥えた皆さんも知らない, 他にはない面白さを目指してます。

評価とか, 文句とか, 大歓迎です。

皆さんにしかわからないこと, いっぱいあると思います。是非, 教えてください!!


この小説は半永久的に執筆し続けます。

というのも, 私自身が最終回というものが苦手なので..。


ご贔屓くださり, ありがとうございます。

これからも, よろしくお願いします!!


追記 2019/07/28 2021/07/17

大きく書き換えました。布石や, 修正等を加えましたので, よりお楽しみいただけます。

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