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遥月達は噛み合わない  作者: 鈴村嵐夢
4/4

#4遥月達は理解出来ない

遥月が再起動を果たし、湊は自己紹介をする。


「榊原湊です。中学校ではバスケットボール部に入っていました。高校でもバスケ部に入ろうと思っています。気軽に話掛けてくれると嬉しいです」


ふぅ...こんなところか?

椅子に腰掛け辺りを見渡す。


ん?なんだ?

周りの目線が俺に集まっている。

当たり障りの無い自己紹介をしたはずなんだけどなぁ。


「ねぇ、榊原って...」


「え?じゃあ...」


あーね。うん、分かった理解した。

いつものか。


榊原

それは4大財閥の名前である。

一般人なら知らない者が居てもおかしくはないが、ここは瑞蘭、その名を知らぬ者などいるはずが無いのだ。




そしてここにももう一人。


あら、この方が榊原家の息子さんでしたか。

顔を見たことが無かったので分かりませんでした。


「ただ、榊原家と私の家は...」


「んんっ」


ざわついている教室にわざとらしい咳払い。


「よし、じゃあ次はお前だ」


咳払いをした方、綿毛先生は私をビシッと指差します。


「はい。...花宮遥月です。中学校では特に部活には入っていませんでしたが運動は得意です。お友達が沢山出来ると嬉しいです。宜しくお願い致します」


そしてまた教室がざわつく。

だが、先程とは違い


「やっぱり...」


「そうだよね...」


驚きではなく、確認出来たといった感じであった。


入学式の答辞の時に名乗りましたもんね。

皆さん気づいてらっしゃいますね。


「「はぁ」」


小さな2つのため息が混ざる。

その発信源の二人はお互い顔を見合わせる。


「貴方も大変そうですね」


「そっちこそ」


発信源、遥月と湊はそう言って笑いあった。


その後、滞りなく自己紹介は進み、学級連絡を終えそのまま解散となった。


「さて...」


先生が教室から出ていき生徒だけとなったこの状況、友達を作るにはもってこいです!


既に何人かは連絡先を交換している。


「私も誰か...」


そう思い席を立ち、話している2人の女の子の元へ...


「あ...」


連絡先を交換し終わったのか教室から出ていってしまった。


「じゃあ向こうの...」


そちらも同様、教室から出ていってしまう。


「じゃあ...」


教室から出ていってしまう。


「じゃ...」


教室から出ていってしまう。


「じ...」


教室から出ていってしまう。


あれ、おかしいですね?連絡先の交換くらい簡単に出来るとばかり...


あ、そうです!女の子ではありませんが先程の...


そう思い自分の席の隣を見る。

だが、そこに人影は無かった。

湊は解散となってから速攻で帰っていったのだ。


教室には遥月を残すだけとなった。


「あれ?もしかして、私、避けられてる?」




お読みいただきありがとうございます。

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