表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/113

ご老人には親切に

( ;´Д`)



冒険者ギルドを目指して歩いていたはいいものの...現在、

盛大に道に迷っております…。

てか、この街ひろすぎだろ!

勇者召喚されたエレスタ王国の王都ぐらいあるぞ。


もちろん最初は人に道を聞きましたよ当然、だって初めて来たんだから。

だがしかしそれでも迷った...。


周りはどんどん人気がなくなっていくし、それにつれて夜の俺を見る目に哀れみが含まれていくような気がするし、いややめておこうきっと俺の勘違いだ、うん、そういうことにしておこう。

あー、誰かいないかなー。


そう思っていると、


「ようよう、にいちゃん。 こんな所でなーにやってんだぁ」


「なかなか、可愛いお連れさんもいるようじゃねえか」


声がした方を向くと、

居ました人。スキンヘッドのおっちゃんとゴリラみたいなおっさんが、

あーよかった、これでやっと冒険者ギルドに行ける。

とりあえず、殴ったら言うこと聞いてくれるかな?

そんなことを考えていると、


「なんだ?困ってるってんなら力貸すぜ」


「ああそうだぜ、ここで会ったのも何かの縁だしな、がははは!」


見た目に反して意外といい奴らであった…。




ーー「ついたぜ、ここが冒険者ギルドだ」


「じゃあ俺たちはこれで行くな、また会うことがあったら酒でも飲みかわそうぜ」


「嬢ちゃんも、頑張れよ!じゃあなー!」…



結局、事情を話したら冒険者ギルドまで案内をしてくれました。

いやー、本当人を見た目で判断するのはよくないよね、うん。


しかも冒険者ギルドに来るまでにこの近辺のことも詳しく聞けたしな、いやーよかったよかった。


そして聞いてわかったことなんだが、

まずここはハイベルト王国の隣国トロスト王国の辺境伯領にあるソーラスという街らしい。

トロスト王国内と言っても辺境伯領地、王都まではかなり遠いんだそうだ。

今後この世界を見て回っていくにあたって、一度地理の確認をしたほうが良さそうだな。


「主様、冒険者ギルドへ入られないのでしょうか?」


「ん?ああごめんごめん」


それじゃあ早速冒険者ギルドに入るとしますか。


「それじゃあ行こうか」


「はい、主様」




そして俺は冒険者ギルドの扉を開ける。


ギイィーー



中へ入ると、テーブルで酒を飲んでいたり、依頼掲示板らしきものを見ていたりとさまざまな奴らがいる。いいねえこの雰囲気、嫌いじゃない。だがそんな呑気な奴らとは違い俺と夜がギルドへ入った瞬間、明らかに警戒を高めた者がいた。

5人、いや、6人だな

一人だけうまく隠していたが

まあ、今警戒した奴らも俺が相手する程の者でもないので無視だ、無視。


しかし、俺はしっかりと力を隠しているつもりなんだけどな…。

ダメだったか?


そんな事を考えながら、俺はギルドに入って正面にある受付へと向かう。


「すみません」


「はい、ご用件はなんでしょうか」


これまた美人な受付のお姉さんだな、それに隣の受付のお姉さんも美人さんだ。それに顔も似ているし双子か?多分今ギルドにいる奴らの中にもこの二人目当てに来ている奴が多いだろうな。


「えっと、冒険者登録をしたいんですが」


「冒険者登録ですね、それでは隣の受付へずれて冒険者登録の注意事項等をお聞きください」


「わかりました」


そうして俺が隣の受付へと向かおうとすると、


「主様、森で倒した魔物はお売りにならないのでしょうか」


あっ、すっかり忘れてた。


「魔物をお売りになられるのでしたら、こちらの受付でできますが、先に魔物の売却をしてしまいますか?」


先ほどの受付嬢が夜の話を聞いてたのか、たずねてきた。


「あ〜、じゃあ魔物を先に売っちゃうか」


「それではやらせていただきますね…それで、倒した魔物はどちらに?」


「えっと今持ってるけど、ここだと大きすぎて出せないんだけど」


「それでしたら、こちらでお願いします」


そう言われ俺は受付嬢へとついていく。


案内された場所はギルドのすぐ裏、ちょっとした広場のようになっているところだった。


「巨大な魔物などはここで解体などをするんですよ」


「ヘェ〜(どうでもいい…)

それじゃあ出しちゃっていいか?」


「はい」


俺はアイテムボックスから全長約15メートルのイノシシっぽい魔物や熊のような見た目の魔物など数体の魔物を広場へ出す。


やっぱこの広さだと全部の魔物は出し切れないか。


「じゃあとりあえずここの魔物、全部売るから」


そう言って受付嬢の方を見ると、…失神しておりました。

っておい?!


「夜、こいついつから失神してた」


「最初の魔物を出した時にはすでに」


うわ、そんな前からか、しかし夜よ 失神した女性を

そのまま放置とは…さすが夜!というべきか。


「とりあえずギルドの人を呼んできた方が良さそうだな」


「それでは私が行って参ります」


「ああ、よろしく」


数分経ったあと夜が少し歳のいったギルド職員を連れて戻ってきた。


「一体どうしたのです?リイナが失神していると聞いたのですが」


へえー、リイナって言うんだこの受付嬢。


「あー、えっと魔物を出してる途中に失神したらしく」


「魔物とは?」


「ほらそこ、目の前」


「目の前?…っ!!」


目の前の魔物に気づいたじいさんは段々と顔を青くしていく。

「な、なぜこの魔物が!」


なんだ、このイノシシっぽい魔物がどうしたってんだ。


「しょ、少々お待ちを、ギ、ギルド長にお伝えしなければ」


「ちょ、おい!」

あっという間にじいさんは奥へ走って行ってしまった。


.....受付嬢、連れてってやれよ。


そして、数分後じいさんが戻ってきた。


「ギルド長よりギルド長室へお通ししろとのことなので、来ていただけないでしょうか」


ギルド長か、ちょっと興味もあるし別にいいかな。


その前に魔物をアイテムボックスへ戻しておく、こうしないと鮮度が落ちちゃうからな。

じいさんは俺がアイテムボックスを使用していることに驚いていたが、今回は無視しよう。


そうして俺と夜はここソーラスへ訪れた初日にギルド長と対面することになったのだった。





コンコン


「失礼いたします、先程お伝えしたお二人をお連れ致しました」


「ご苦労、御二方もわざわざすみませんな」


なんと、これは少し驚いたな。まさかギルド長がエルフだったとは。



「いえ、こちらもまさか初日にギルド長にお会いできるとは思いませんでしたよ」


じいさんは俺たちを部屋に案内した後、すぐに出て行った。

おそらく先ほどの受付嬢、リイナの所へ行ったのだろう。リイナにとってあのじいさんは祖父らしいし、(さっき聞いた)

やっぱ心配なのだろう。



「初日?この街へは今日いらっしゃったのですかな」


「ああ、そうだけど」


「失礼ですがご出身は」


「エレスタ王国ですけど」


「そちらの女性の方も」


「ええそうですけど、しかしさっきからの質問の意図がわからないのですが、なんなんでしょうか?



「いや、これは失礼いたしました。実は先ほどの魔物の事なのですが…」


「俺が倒した魔物ですがなにか問題でもありましたか」


「あなたが、倒した?お一人で?」


「そうですが」


「しかし、私の眼には明らかにそちらの女性の方がお強く見えるのですが」


ん?ギルド長の眼って…へえー魔眼持ってんのか……ってああ、そういうことか。さっき警戒されたのは俺じゃなく夜の方だったのか。となると俺はちゃんと力を抑えられてるみたいだな、夜も多少は抑えているみたいだけどまだちゃんとできてないな、今度ちゃんと教えてやるか。


「何を言っているのです!私が主様より強い?もう一度言ったら殺しますよ、主様への侮辱は私が許しません」


「ま、まあ落ち着け夜。俺も普段は力を抑えるようにしているから仕方ないさ」


そう言って俺はギルド長へと気絶すれすれの殺気をぶつけた。


さあ反応はどうだろうか。

「これでわかっていただけたでしょうか」


ギルド長は頭を抑え震えている。

「は、はい 十分に理解したしました。ですのでどうか殺気をお解きください…」


俺はギルド長への殺気を解く。


少し落ち着いてからギルド長は口を開いた。

「し、失礼いたしました。まさかこれ程までのお力をお持ちだったとは」


「いや、いいよ別に。俺も急に殺気を当てちゃって悪かったね」


「それじゃあ、話を続けてくれるかな」


「はい、それでは先ほどの続きから…」


「えっと、俺が倒した魔物のことだったかな」


「はい、その魔物のことなのですが、それはおそらくランクS級の魔物【ボアグロセス】だと思われます。

その魔物がひと月ほど前、この街を襲いまして 、

その時はたまたまSSランク冒険者がこの街に滞在しており、

倒すことはできませんでしたが、なんとか追い払うことができました。そして今日、その魔物の死体を持ってきた男女がいると、先ほどのギルド員に聞いて感謝の言葉と少しお話をしてみたかったのです」


「そうだったのか」

あの魔物、俺の蹴り一発で死んだんだけど、そんなに強かったの。


「はい、改めてお礼を言わせていただきます。今回は本当に有難うございました」


「ああ、いいよ別に、大したことじゃなかったし」


「S級の魔物を大したことはなかった、とは....そんなことを言えるのはSSSランクの冒険者ぐらいかと思っておりましたよ」


「まあ、これで用は済んだんだろ?俺さっきの魔物売りたいんだけど」


「そうでしたね、それではまたギルドの裏へ(ウウーーーーン、ウウーーーーーーン、)」!?


「なんだこの音?」


「こ、これは!」


「なんだ?」


「魔物襲撃の警報です。この街の近くには死の森と呼ばれる森林地帯があり、魔物は滅多に出てこないのですが、たまにこうして出てきては街を襲うのです。ちなみにあなたが倒した魔物も死の森から出てきたというのが確認されています」




《住民の皆様は落ち着いて、所定の避難場所へ移動してください。

冒険者の皆様は至急、正門前にお集まりください》



「今この街の冒険者の最高ランクはSです。死の森から出てくる魔物は大抵Sランク級、このままでは、この街を守護できるかわかりません。どうか、御二方の力をお貸し下さい」


んー、どうしよっかな。

正直ちょっとめんどくさいけど、これはチャンスでもあるんだよね。

「んー、手伝うか手伝わないかはわからないかな。気が向いたら、ね。夜、行くぞ」


「はい、主様」


「そ、そんな!」


こうして俺らは一旦冒険者ギルドを後にした。

もちろん最初から魔物は倒すつもりさ、ただその過程をちょっと工夫しようかなと思ってね........精々俺のいい引き立て役になってくれよ冒険者達!






























楽しければなんでもいい!

そんな主人公くん

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ