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記憶の中の二人

すみません、昨日から少し体調を崩していましてだいぶ良くなってから書いたので時間が遅くなってしまいました。




フェレサの案内にしたがい冒険者ギルドを目指して十数分、近いと言っていた割に時間がかかっている。


「フェレサ、まだギルドにはつかないのか?」


「う、うん、もうちょっと…だと思う」


ん?ちょっと待て。だと思うってなんだよ。


「フェレサ、お前まさか…道に迷ったのか」


「………」


「おい!」


ビクッ

「は、はい道に迷っています。ここがどこだか全くわかりません」

「まじか…」

現在俺たちの周りには人が全くいない。理由はフェレサがこっちの方が近道だからと裏路地のような場所に入ったからだ。おそらく道を見失ったのはその後のことだろう。


「近道だからと変な道に入るからだ」


「どうしようもない阿呆ですね」

夜さんフェレサに対する当たりがきついです。

「………」

さすがのノーメンも無言ですか。


「だって教えてくれた人が近道もあるって教えてくれたから…」


「普通の行き方も教えてもらってたんだろが」


「そ、そうだけどさ…」


「まあ、とりあえず人がいるところに出て道を聞くぞ」

まずは方角的にさっきの広場を目指してみよう。そう思い俺は数メートル先にある曲がり角を曲がる。

あれ、なんかこの場面一度どこかで見たような気がするんだが…。



曲がり角を曲がったところに二人のおっさんが立っていた。


「お、どうしたんだこんなところで?」

「道にでも迷ったかボウズ共」


うわーーーーーー!


バゴン!バゴン!

「グフ!」「グファ!」


気付いたら俺はおっさん二人の腹を殴っていた。どうやら無意識でもちゃんと手加減は出来ていたようで気絶で済んでいる。


「ど、どうしたんだい急に!?」


「主様?一体どうしたのです」


「アキハ様、この二人はソーラスの街で出会った二人ではありませんよ」


「まじか!?」

夜に言われおっさん二人の顔を確認すると両方ともあの二人とは結構顔が違った。


マジで一瞬あの二人に見えたんだがな、もう忘れていたのにまた思い出してしまった、。くそっ!


だがしかし人がいたのは助かった。

「それじゃあ行こうか、道ももう大丈夫だ」

とりあえずこの二人の記憶を見て冒険者ギルドの場所は把握した。


「え、この二人そのままにしとくのかい」


「ああ、もう関わりたくないからな。それに起きても何も覚えていないさ」

今の起きたことの記憶は消去しておいたし。


「でもこのままだとーーーー」


「フェレサ、元々はあなたが道に迷ったから起きた事態なのですよ。黙って従いなさい」

夜がフェレサに言う。


確かにあの二人は悪くないのだが、俺の嫌な記憶を呼び起こしたのでこの処置をとらせてもらう。


倒れたままの二人をノーメンが壁にもたれ掛けさせ座らせていた。やはりノーメンはそういった性格のようだな。どこか優しい、だが少し危険な要素も含んでいるような気がする。まあ今は大丈夫だろが。


その後は誰一人喋ることなく冒険者ギルドを目指した。流石の俺も記憶を見てちゃんと場所も把握していたので迷いはしなかった。


「着いたな冒険者ギルド」


「本当にあの広場から近かったですね。これなら近道なんてしなくてもすぐだったのに、近道をしようと思う人がいるなんて本当に信じられませんね」


「う、ううぅ」

正論なので何も言えないフェレサ。


町の規模が小さいからか、冒険者ギルド自体もそこまで大きくない。今まで見てきたギルドの中で一番小さいだろうな。


「それじゃあ中に入って宿の場所を聞くか」


ガチャ、


中はやはり冒険者で賑わっていた。獣人族の割合が多いな、受付も全員獣人か。


とりあえず入って正面にある受付へと行く。受付の職員は珍しく男性のようだ、ケモミミな男と言うのも結構シュールだな。町中にもいっぱいいたんだがな。



「少し聞きたいことがあるんだがいいか?」


「はい、なんでしょうか」


話してみるとわかるが確かに接客に向いている。物腰も柔らかで、表情もどこか優しめで客を安心させる声をしている。


「実はこの町には来たばかりで、おすすめの宿なんかを聞きたいんだが、教えて貰えるか?」


「はい大丈夫ですよ。何か条件などはございますか?」

そう言って町の地図を取り出す職員。


「条件か、なんかあるか3人は?」


「私は特にありません」


「私もありません」


「私は料理が美味しければいいかな」


夜とノーメンはこういったことはあまり言わないんだよな。遠慮しているのか、本当に何もないのか。

まあ考えても仕方ないことだけど。


「それじゃあ設備がしっかりしているところで、あまり人が泊まらず多くないところってあるか。料理もなるべく美味い方がいいな」

結構難しい条件だと思うが…。


「はいございます。それですとここから少し歩きますが、宜しいでしょうか?」


「ああ、それは別に構わない」

しかしあるのかそんな穴場的な宿場が。


まあこうして俺たちは無事宿を教えてもらうことができた。ついでにこの町の地図をもらうことが出来そこにしっかりと宿までの行き方を書いてもらった。

そして今回宿までの道のりの先頭は夜が歩いている…。



ギルドの職員が言っていたように紹介された宿まではまあまあ歩いた。まあフェレサと違い道に迷うことなく夜は宿まで行くことが出来た

え?俺だって迷ったことがあるじゃないかって、そんなのはあのおっさん達の記憶と一緒に抹消されているので覚えていない。

覚えていたとしても必ず消す。


まあそれはいいとして、紹介された宿の外装は特別綺麗というわけでもなく、でも丁度いい味わいを出しているつくりをしている。まさに穴場と言った感じだ。場所も町のはずれにあるので周囲に人が多くなく静かで雰囲気もかなりいい。まさに条件通りだな、中もしっかりしていればなんだが。



両開きの扉を開け中に入る。


ギイィ、



「いらっしゃいませー」


中は外装同様高級なものとは違い華やかさもなく素朴なつくりになっているがとてもいい雰囲気でとても落ち着く場所だ。かなり俺好みの宿だ。

そして受付にはその内装にうまく馴染んでいる笑顔の少女がいる。


入って右にある受付、そこにいる少女は本当にこの宿とあっていて和む光景だと思う。


「部屋を借りたいんだが大丈夫か?」


「はい、えっと何部屋をお借りする予定でしょうか?」


「四部屋借りるつもりだが、なければ二部屋でも大丈夫だ」


「あ、大丈夫です!今ここに泊まっている人はいませんので四部屋お貸しすることが出来ます」


「そうか、それは良かった」

しかしこの宿、この娘以外に人が見当たらないんだが…


「えっと、何泊をご希望でしょうか?」


「ああ、一泊で頼む」


「一泊ですね。それでは食事の希望はありますか?今日の夕食、明日の朝食と昼食までは宿で召し上がることができますが、食事が不要な場合は宿代から引かせてもらいます」


「明日の朝食まではつけてくれ、それと忘れていたんだがここってエルノイドの通貨って使えるか?」

これで使えないって言われたらどんまいだな。


「はい、使えますよ。この港町ではどのお店も使えると思います。ただ他の町では使えないことが多いので変えておいた方がいいと思います。冒険者ギルドで変えられますので」


「そうだったのか、ありがとう助かるよ」


「それでは昼食のみ抜いた一泊ですね、料金は…4400ノイドです」


夕食朝食付き一泊一人で1100ノイドか、この宿でこれはかなり安いな。

俺はアイテムボックスから硬貨が入った袋を取り出す、この間買い物した時お釣りが出たのでちょうど払うことが出来た。なんかぴったし払うことが出来ると気分がいい。


「そう言えば他に人はいないのか?どこかに出かけているとか」

さすがに女の子一人は不用心過ぎないか、宿の周囲に人がいないとはいえ。


「この宿は私とお母さんでやっていて、お母さんは今食材を買いに町の大通りに行っています」


「そうだったのか」


「それではこれが部屋の鍵です。部屋は二階の奥から4つの部屋です。夕食は何時にいたしますか?」


「そうだな、だいたい7時ぐらいでいいかな」


「わかりました。時間になったら一階の食堂に来てください」


「わかった」

少女から鍵をもらい二階へと上がっていく。


二階の部屋の前

「どうする、どこの部屋が良いとかあるか?」

「私はアキハ様の隣がいいです」

え、なぜ?なんか怖いんだけど。


「私はどこでも構いません」

「私もどこでもいいかな」


「じゃあ、奥から俺、夜、フェレサ、ノーメンでいいな」

そう言ってそれぞれに鍵を渡していく。

「7時に一階の食堂だから寝たら夕食を食べ損なうから気をつけろよ」


「わかっているさ」


「それでは後ほど夕食の時に」


「はい」


こうしてそれぞれ自分の部屋へと入っていった。



ちなみになんで俺が一番奥の部屋を選んだかというとそこからの景色が一番いいからだ。この宿を外から見た時方角的にあの部屋から町を見たら綺麗だろうなと思ったんだがまさかその部屋を借りられるとは思わなかった。

夜景を見るのが楽しみだな。





三章の途中で人物紹介を挟むかも知れません。本当は終わってからの方が良いのですが今回の章は長くなるかもしれませんので…予定では

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