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見てはいけない者

遅れましたm(_ _)m



町を出て数時間ほど経ったが特に問題が起こるわけでもなく馬車は目的地を目指して走っている。


俺は今荷台に寝転がっている、御者は夜がやることになった。

町を出る時どちらが御者をやるか決めようとしたところ夜から自分がやると言ってくれたのだ、なんと嬉しい…はずだったんだよあの一言がなければ、



ーーー「夜、御者はどっちがやる?交互にやるか」


「いえ、主様は荷台でおやすみになっていらしてください。御者は私がやりますので」


「そんな気を使わなくてもいいぞ。夜だって疲れるだろう」


「いえ、休憩を挟めば特に問題はないです、それに主様が御者をおやりになった場合どこに辿り着くかわからないので」


「あ、そうですか…」



ーーと、こんな感じで主を気遣ったわけではなく道に迷う心配をされていたんですね僕は。

まあ、言い返せなかったから結局俺は今こうして荷台で寝転がっているわけなんだが。


「主様」

御者席から夜が話しかけてきた。


「なんだ、夜」


「約50メートル先に盗賊が待ち構えています、このまま行くと襲撃にあいそうです」

「なんで盗賊だとわかるんだ」

「見るからに下衆です」


見た目の判断ですか。


「それで、その盗賊らしき奴らの人数は?」

「17人です、どうしますか?殺りますか?」

なんか言い方がかっこいいな夜さん。


「んー、じゃあ盗賊達の少し前で馬車を停めてその後は夜に任せるよ」

「わかりました、殺ってきます!」

なんだその、いってきます!の挨拶みたいな軽い言い方…。


ギイィィ

ガタン

馬車が盗賊達の手前で止まる。

「じゃあ、よろしくな夜」

「はい!」

そう言って馬車を降りた夜は盗賊達と向き合う。


「おう、嬢ちゃん荷物を置いて行くんだったら命だけは助けてやるぜぇ」

やっぱ盗賊だったのか。


「はは、リーダぁ命だけって」


「んなことはいいから早くやっちまおうぜ、リ、ゲホッ!」


「「「!?」」」

盗賊達が今喋っていた仲間の方を向くとそこには夜が立っていた。

ちなみに今の奴は夜のパンチで吹っ飛んでいった。ちゃんと手加減も出来ているようで何よりだ。

そう思い俺は荷台に戻り再び寝転がった。まああの程度の相手なら余裕で大丈夫だろ。


「き、貴様!今何をやった!」


「御託はいいからさっさとかかってきてください。クズども」


「「このやろー!」」

盗賊達が一斉に夜に襲いかかる。


「ぐほ、」

「ゲボ!」

「ぐはっ!」


順調に敵を倒していく夜。しかしこうやって音だけを聞くってのもなかなか面白いな。


「こ、殺さなグハァッ!」

その後も盗賊達の悲鳴やら命乞いの音は数分間続いた。


「主様、終わりましたので出発します」

その音が止むと夜が御者席に戻ってきた。


「ああ、お疲れ〜」

「ところで主様、今日はどの辺りまで進むのでしょうか?」


「そうだなー、今日はこのまま進んで野営ができそうなところがあったらそこで野営しようかな」


「わかりました」


そうして馬車は出発した。ちなみに馬車から外を見てみたんだが盗賊達は一箇所に山積みにされていて、見える限りではそれぞれが必ず身体の一部がなくなっていた。

夜さんの殺し方がなんか怖いんですが……。



その後は盗賊達の襲撃などはなく、無事野営地についたんだが…。


「夜さんや、ここに野営しろと申しますか?」

「はい、ここなら食材にも困らないかと」


「いやいやいや、食材なら王城から掻っ払ってきたのがまだあるから大丈夫だぞ」


「そうですか、それでもここは野営にぴったりだと思うんですが」

「夜にはそう見えるのか」

「はい」

マジかこいつ。


とまあ、なんで俺が夜の見つけた野営地をこんなに嫌がっているのかというと、今目の前に広がっている光景が原因だ。


「夜、お前には目の前の光景が何に見える?」

「ただの樹海ですが」

「そうか」


樹海を野営地に選んだということはひとまず置いといてだ、そうなんだ、樹海ということはあってる、ただ俺にはそれ以外に別のものが見えている。


何が見えているかというと、


キャーーー


「夜、今悲鳴が聞こえなかったか?」

「悲鳴?すみません私には聞こえませんでした」

「そ、そうかすまん俺の聞き間違いかもしれない」

「そうですか?」


現在、俺のステータスは通常通りで、眼の色も黒色だ。しかし俺は地球で、ある能力を持っていた。それは死者を見ることができるという能力。

この能力のおかげで俺は地球で散々な目に遭っていたんだ。

具体的には言わないが…。


「ここでは駄目でしたか?…」

え、なにその申し訳なさそうな顔、普段の君はどこに行ったの、一生懸命やったけど失敗しちゃったみたいな顔。

そんな顔すんじゃねーよー!


「い、いやここで大丈夫だ、中に入ってテントが張れそうなところを探そう」

「はい!」


出ました満面の笑み、まぶしっ眩しいよ夜。


「ところで馬車はどうしましょうか?」


「馬車は俺のアイテムボックスに入れる、馬はそのまま連れてきて大丈夫だろ」


「そうですか」


そうして、俺と夜は幽霊さん達が手招きをしている樹海へと入っていった。とりあえず見えないふりをしよう。


樹海の中は少し薄暗かった、時間帯が夕方だからそのせいもあっていい雰囲気を醸し出している。

夜はというと馬を連れて俺の前を歩いている。

樹海は想像通り幽霊さんが多かった、下半身がない幽霊、首吊りをしている幽霊、木に頭を打ち付けている幽霊など日本でも見たことがあるような幽霊が溢れかえっていた。


まあそれならまだいいんだ、そういうのだったら日本で散々見慣れてるから。


だがな、なんなんだよあれ…。

さっきからずっと俺たちについてきている奴がいるんだが、まあ正確には夜についてきてると言った方がいいんだが、そいつの見た目がおかしいんだ。普通の死者じゃない。

どんな姿かというと、生首から手が生えた女性だ

一体どんな死に方をしたらそんた風になんだよ


それにおかしい事は他にもある。さっきから幽霊が夜に惹きつけられるかのようについてきてしまっているということだ。

前を歩く夜と俺の間には十数体の幽霊がいる。


「主様着きました。ここならテントを張れそうです」

「お、おうそうか」

夜の横に行くと目の前には(無数の手が生えた)少し開けた場所があった。


「だいぶ暗くなってきましたし、ここでいいんじゃないでしょうか」

君はわざとやっているんでしょうか?俺に無数の手の上に飛び込めと、ダイブしろと!


「主様、どうかなさいましたか?」


「いや、なんでもない」

はあ、わかってるさ。夜がわざとじゃないという事ぐらい少し言ってみただけだし…


「ああここでいいよ、ここにしよう」


「はい!」

「しかし、その前に夜少し我慢してくれよ」

「はい?」


俺は普段抑えている魔力を解放し周囲を魔力で包む、これで俺と夜の周囲の魔力濃度が格段に上がり幽霊達は近寄れないはずだ。魔力をずっと垂れ流しというのもあんまり気分がいいものではないが今回は仕方ないな


「夜、大丈夫か?」

「は、はい最初は少しきつかったのですが、今はだいぶ慣れてきました」


さすがだな。


「えっと、今のはなんだったのでしょうか?」

「魔力を解放して周囲を俺の魔力で包んだんだ、魔物とかはこれでこなくなるだろうな」


「そうだったのですか」

「まあ、そういうわけでテントを張ろうか」

「はい、そうですね」


そう言って俺に背を向けた夜の背中には見てはいけないものがくっついていた。


なんでまだお前がここに居るんだよ!


夜の背中にはすごい形相でしがみつく手が生えた女性の生首がいた……。


女性の幽霊は男性の幽霊より

見た目が怖いよね

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