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出発の日

すみませんでしたーー!m(_ _)m



「今日もいい朝だ、旅立つ日にはもってこいの快晴だな」


現在朝5時、もちろん部屋には俺だけだ。夜がだいたい朝6時に起きてるのは昨日確認済みだ。

そう、昨日俺が夜に起こさなくていいと起きるのが遅かったのは夜が朝何時に起きているのか、確認するためにずっと起きていたからだ。ちなみに俺は起こされなければ三日間寝続けられる、これは日本にいた頃に確認済みだ。


「夜が起きる前に戻って来なきゃならないからな、早速行くか」


そうして俺はギルド長の部屋へ転移した。




「来られましたか、アキハさん」


「お、ちゃんと居てくれてよかったよ」


「びっくりしましたよ、昨日突然机にこのメモが転移してきた時は」


「まあ、昨日はいろいろと用事があったからな、それで済まさせてもらった」


そう、俺は昨日ギルド長の部屋へあるメモを転移させていた、内容は〈明日朝5時、部屋で待ってろ〉だ。


「悪いな、朝早くに」


「いえ、それはいいのですが、こんな朝早くに一体どんな用事なのでしょうか?」


「ああ、俺この街でてくから」


「はい?この街を出て行く!?」


「ああ、」


「な、何故です急に!」


「別に急じゃないさ、この街でやりたい事はだいたい終わったし、それに俺、旅してる途中だからどっかを拠点にするつもりとかないし」


「いや、しかしこの街はあなたに……」


「いや、本当恩を感じる必要とかないから」


「それでも、こんなに急だと別れを言いたい人々が!」


「いいよ本当、俺そういうの好きじゃないし」


「しかし、サラとリイナはあなたに…」


「あー、あの二人か、昨日世話になったからな。礼だと言ってシルさんからこれ渡しといてくれ」


そう言って俺は2つの色違いのブレスレットを渡す。


「これをあなたから直接二人には渡してくださらないのですか?」


「なんで」


「それは!…いえ何でもありません…」


「あ、ちなみに赤がリイナで青がサラだから、間違えんなよ」


「そうですか、わかりました。しっかりと渡しておきます」


「あとさ、ちょっと聞きたいんだけど」


「なんでしょうか?」


「シルさんって支部長じゃん、じゃあ冒険者ギルド総長って今どこにいるの?」


「すみません、わからないのです。あの人はすぐにどこかへ居なくなってしまって、彼方から現れない限り所在が掴めないのです」


「へえ、そうなんだ」

それはまたすげえ、自由人な総長さんだな。


「ですから、旅をしているうちに会うことがあるかもしれませんね」


「俺顔知らないから会ってもわかんないけどな」


「それもそうでしたね、はは」


おっとそろそろ部屋に戻らないとな。


「じゃあシルさん俺行くな、準備が出来次第すぐにこの街を出て行くつもりだからこれが会うのは最後だな」


「そうですか、本当に行ってしまわれるのですね。それではくれぐれもお身体にはお気をつけて」


「ああ、じゃあなシルさん」


「はい、またのお越しをお待ちしております」


こうして俺はシルさんの部屋を後にした。





…………ついに、行ってしまわれましたか、本当にあの方がこの街にきてからがあっという間でした。旅をしていると言っていましたしこの街にまた訪れてくださるのはだいぶ先になりそうですね。


サラ、リイナ、私を責めないでくださいね。

私にはあの方を止めることはできません………。








シルさんと別れた後、急いで着替えて俺は布団の中で寝たふりをする。

少しして部屋へ夜が入ってきた。


「主様…はまだ寝てらっしゃいますか。それでは朝食の準備をさっさと済ませてしまいましょう」

そう言って夜は部屋にある台所へ向かった。


しかし、俺が見ていない時の夜というのも新鮮だな、

少しこのまま観察してみるか。


「主様、主様ルンルンルン♪私の大好き秋っ様ー♪」


なんかすげえテンション高いな、それに俺のこと秋様って言ったな、今度秋様って呼んでいいよってこっちから言ってやるか。



「主様!主様、朝ですよ」


「ん、ふあ〜、今起きるよ」

寝たふりしてたらいつの間にか本当に寝ちゃてたのか。


「主様朝食ができておりますので、お着替えなさったらお食べください」


「ああ、わかった」



そして朝食を食べ終えた俺と夜は早速出発の準備にはいった。


「夜も自分の部屋でしっかり準備整えておけよ、準備が出来次第行くからな」


「はい」


こうして準備をしっかりした俺と夜はもう一度荷物を持って俺の部屋に集まっている。


「夜、忘れ物はないな」


「はい、大丈夫です」


それにしてもアイテムボックスって本当に便利だな

俺と夜、今手ぶらだぞ。


「それじゃあそろそろ行くか夜」


そう言って夜の手を掴む。


「はい」


そうして、騒ぎを避けるため検問へ直接転移した。



転移した俺たちは検問へと歩いていく。


「あなたは!」


「おお、あんたか」


この街へ来た初日に検問であった兵士だ。


「あれ、この街を出て行かれるんですか?」


「そうだけど、その場合この仮身分証ってどうなんの」


「仮身分証は一度街を出ると無効になるのでこちらで処分させていただきます」


「そうか、じゃあよろしく頼むよ」


「この街へはもう戻って来ないのでしょうか

「んー、どうなんだろうな、まだわかんねえけど気が向いたらって感じかな」


「あなたはこの街の恩人なんです、いつでも帰ってきてくださいね」


「まあ、気が向いたらな」


「はい!」


「それじゃあな」


「はい、お元気で」


こうして俺と夜はソーラスを旅立った





「とりあえず目的地はここからずっと南へ向かったところにある港町だな、そこからキャッタナ大陸まで船が出ているっぽいし」


「そうですか、ところでここからそこまで歩いていくのでしょうか?」


「まあ、そのつもりだったけどここから港町まで結構距離あるからなその間に街が何個かあるからそこで馬車でも買うのもいいかもな」


「そうですね」


ここからやっと本格的に俺の旅が始まる、一体どんな面白いことが待っているのか、そう想いを馳せているとワクワクしてしょうがないな。


「それじゃあ早速行こうか夜」


「はい!」



こうしてやっと俺と夜の本格的な旅が始まる。



エレスタの勇者側の話もどこかで入れようと思います

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