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双子の姉妹

時間があったので投稿します( ̄^ ̄)ゞ



「よ、元気かサラ?」

俺はギルド長の部屋を後にし冒険者についての説明を聞きに受付へきていた。


「あ、あなたは!」


「はは、元気そうで何よりだ」


「は、はい、おかげさまで、昨日は本当にありがとうございました」


「いや、いいよそんなかしこまらなくて、肩の力抜いて」


「は、はい」


「それで俺ら、ギルド長に言われて冒険者の説明聞きに来たんだけど冒険者カードもここでもらえるの?」


「はい、少々お待ちください。冒険者カードの発行をしてきますので」


そう言ってサラは受付の奥へと走って行った


その間に俺は隣の受付へ向かう

「よお、リイナ」


「あ、あなたは!」

うわ、サラと全く同じ反応だ。やっぱ双子か?


「なあ、リイナとサラって双子なの?」


「え?あ、はい、私が姉でサラが妹です」

へえ、やっぱそうなのか


「サラから聞きました、この街をサラの友達を助けてくださったと、本当にありがとうございました」


「ああ、いいよそんな改まって礼なんて」

この街の人々に礼を言われるたびに思うんだが、なんで誰も俺が遅れて来たことに関して触れないんだ?

まあ、触れないならそれはそれでいいんだけど。


「ところで今日はどうしたのでしょう?」


「昨日冒険者登録し損なったからな、それをしに来た」


「そういえばそうでしたね。ところで昨日倒した魔物や売却しようとしていた魔物はどうしたのでしょうか」

「あ、そう言えば忘れてた。冒険者登録が終わったらこっちに売却しにくるな」

「そうですか、それなら昨日案内した裏の広場で待ってますので直接そこへお越し下さい」


「ああ、わかった」


「アキハ様!ヨルハ様!冒険者カードの発行終わりましたのでこちらに」


サラに呼ばれる。


「ああ、今戻る!」


「じゃあ、リイナまた後でな」


「はい、それでは後ほど」


俺はサラの受付へと戻る。


「アキハさん、リイナとは何を話していたのでしょう?」

「魔物の売却についてだけど?」


「そ、そうですか」


なんだ?


「そういえばなんで俺らの名前知ってんの?」


「先程、カードの発行をしに行ったらギルド長よりこのカードを渡してくれと言われその時にお名前を聞きました」


「そうだったのか」


「はい、それでこちらが冒険者カードになります」


そう言ってサラが差し出してきたのは銀色と黒色が主体の冒険者カードだった。薄いが意外と強度は高いようだ。


「凄いですね!いきなりSランクだなんて」


「そうか?」


「はい!今までに前例がないですから」


まあ、そうだろうな。だって登録する前に手柄をあげなきゃいけないわけだし。


「それでは冒険者の説明をさせて頂きますね」


「ああ、よろしく」


「まずは冒険者カードから。お二人にお渡しした冒険者カードは普通のSランクカードではなく緊急時、S以下の他の冒険者達に命令をすることができる権限を併せ持っています。こちらはギルド長が上へ話を通してくださったようです。ちなみに普通のSランクカードは黒色が入っていません」


へえ、そんな事までしてくれたのかギルド長もといシルさん。


「冒険者カードは自身の魔力によって持ち主を認識しますので自分以外の方は使うことができません。そして注意していただきたいのが紛失した場合です。その場合再発行はできないのでご了承ください。紛失した場合はもう一度冒険者登録をして頂き、一番下のEランクからのスタートになります」


うわ、なくさないように気をつけよ。


「そして冒険者は依頼を受け報酬をもらうというのを生業としています。冒険者は基本自由ですが多少の規定があります。冒険者が犯罪を犯した場合、登録は抹消します。

ギルド長の招集には可能な限り応えなければなりません。ですが断ってもそこまでたいした処罰があるわけではありません。冒険者ギルドはどこの国にも肩入れをしていないので、それは冒険者達も同じであること、とこんな感じですかね。その他細かい注意事項はお渡しする書類をお読みください」


「ああわかった、いろいろありがとな」


「いえ、仕事ですので//」


そうして説明を聞き終えた俺と夜はリイナのところへ向かった。



…(はあ、緊張した、私やっぱりアキハさんのこと好きになっちゃったんだ…でもあのヨルハさんって人とはどんな関係なんだろう。…うぅ、気になる〜)









ギルドの裏の広場へ向かう途中夜が聞いてきた。


「主様、名前を偽っているのは召喚者だとバレる恐れがあるからでしょうか?」


「ああそうだよ、過去にも勇者召喚は行われていたみたいだしね。わかる人にはわかっちゃうだろう」


「そうでしたか」


「まあ、名前も省略しただけの簡単なものなんだけど」

「でも私はヨルハという名前も音が綺麗で好きです」


「はは、そうか、なら良かったよ」


夜ってたまに詩人ぽいこと言うよな、ちょっと面白いけど。


「アキハさ〜ん、ヨルハさ〜ん」


お、リイナがこっちに手を振ってる。


「よ、待たせたな」


「いいえ、大丈夫です」


「ところでなんで俺らの名前知ってるの?」


「先ほどギルド長がここに来て名前を教えてくださりました」


なにやってんのシルさん、暇なの、ちゃんと仕事しろよ。


「それでは魔物の売却を受けさせて頂きますね」


「ああよろしく」


「えっと、今日は何体ほどの魔物を?」


「とりあえずは昨日この広場に出した分をよろしく」

そう言って俺はアイテムボックスから魔物を出していく。


「おい!リイナ気絶するなよ」

「は、はい大丈夫です」

本当か?いま意識がとびかかってたぞ。


「ほれ、出し終わったぞ」


「そ、それでは査定させていただきます。今日売却する魔物はこれだけでしょうか?」


どうしよっかな、昨日倒した魔物も売るつもりだったけどこの子が気絶しちゃいそうだし…


「ああ、今日はこれだけだ」


「そうですか、なら査定中はギルド内で待っていてください。査定が終わり次第、受付にお呼びいたしますので」


「ああ、わかった」

こうして俺らはまたギルド内に戻っていった。




ギルド内に戻った俺は夜と一緒にギルド内にあるテーブル席につきリイナから呼ばれるのを待っていた……


んだが、そしたらなんか変な奴に絡まれました。


「おい聞いてるのかお前!俺と勝負しろと言っているんだ!」


「おいやめろダリア、この方を誰だと思ってるんだ、失礼だろ」


なんなんだこいつ面倒くせえな。


「だってこいついきなりSランクになったんだぞ!そんなのおかしいだろ!」

「お前も昨日見ただろ!Sランクには十分過ぎる実力があったじゃないか」


誰だ俺がSランクになったって言ったのは、そう思いサラの方を見るとすごい勢いで目を逸らした…お前か、サラ…。


「だって俺はやっとの思いでSランクまでなったのにこいつは!」


へえ、こいつSランクなのか。


「主様、この虫けらは私が駆除してきます」


うわ、怖いよ夜さん…でもまあ、


「いや、いいよ夜 今回は俺がやる」


「ですが、」


「ほんの暇つぶしさ」


「そうですか…。わかりました」


「さあ、望み通り勝負してやるから表に出ろ」


「ああ、やってやるさ」



こうして俺とダリアの勝負が始まったのだが…


開始早々俺が腹を殴ったら気絶しちゃった。

おかしいな、加減間違えたかな?


「アキハさん!なにやってるんですか!?」


「おお、リイナか、査定は終わったのか?」


「え、はい終わりましたが、ってそうじゃなくてどうしたんですか?一体」


「いや、どうしたって勝負しろって言われたから受けただけだが」


「こっちに倒れてるのはSランクのダリアさんじゃないですか」


「ちょっと加減間違えてあばらが何本かいってるから回復してやった方がいいぞ」


「わ、わかりました、アキハさんは中でサラから査定の結果をお受け取りください」


「ああわかった、じゃああとはよろしく」


いやー、うまく面倒ごとを丸投げできた。


中に入ると夜が待っていた。

「主様、暇つぶしはどうでしたか」


「よかったよ、加減を学んだほうがいいってわかったし」


「そうですか」


それよりも、

「やあ、サラさっきぶりだね」


「す、すみませんでしたー!」


「はは、いいよ別にいい結果になったし気にしてないよ」


「そ、そうですかよかったです」


「ところでリイナに言われて査定の結果を受け取りに来たんだけど」


「はい、リイナから聞いております。こちらがっ、今回の魔物を売却した金額です」


ドサッ


そう言ってサラは目の前にパンパンの袋を出してきた。


「うわ、すげえな」


「はい、本当にすごいです。今回の金額のほとんどが魔物の中にあった魔石の分ですね」


魔石か確か魔物の魔力の核となる心臓みたいなものだっけな。


しかし多いな。

そう思い俺は袋の中を覗いてみる。

おおーすげえ光ってる、…ん?

なんだこの金貨、見たことねえぞ。

うわ、もしかして俺がいた時と変わってんのか。


「なあ、俺たちずっと山で育ってたから金貨の価値とかよくわからないんだけど」


「そうだったんですか!なら、お教えしますね」


「ああ、よろしく頼む」


「えーと、まずこのエルノイド大陸は全ての国が共通の硬貨で統一されています、そして硬貨は1ノイド硬貨、10ノイド硬貨、100ノイド硬貨、1,000ノイド硬貨、10,000ノイド硬貨、銅貨、銀貨、金貨があります。10,000ノイド硬貨まではそのままの価値ですね、銅貨からはこうなっております。


10,000ノイド硬貨十枚で銅貨一枚、


銅貨十枚で銀貨一枚、 銀貨10枚で金貨一枚


と、なっております」


「そして今回の金額は3億ノイドでございます、金貨が三十枚ですね」


「ちょっと多すぎないか?」


「いえ、今回は滅多に手に入れることができないSランクの魔物の魔石が手に入ったので当然の金額だと思います。Sランクの魔物の魔石は学者や国が高値を叩いて買うほどのものですから」


「へえ、そうなのか」


「はい」


じゃあ俺が今持ってる魔物全部売ったら一体いくらになるんだろうか、これはしばらくは売らない方がいいかもな。


「じゃあ用も済んだし、俺達は帰るな」


「はい、それでは」


そうしてサラと別れ冒険者ギルドを出る。


「あ!アキハさん、帰られるのですか?」

ギルドを出ると面倒ごとを押し付けていたリイナが話しかけてきた。


「ああ、もう帰るけど、さっきの奴はどうした」


「回復したので先ほど帰りましたよ」


「そうか、ならよかった」


「もう、問題を押し付けないでくださいよ」


「はは、ごめんって」


「もう別にいいですけど」


「じゃあ、俺ら帰るな」


「はい、またギルドへお越し下さいね」


「ああ!」


こうして今日の予定を一通り終え

宿へ向かっている途中、


「主様、冒険者カードが手に入ったので検問へ仮身分証から身分証へと申請しにいくのでしょうか?」


「いや、いかないよ」

「なぜですか?」


「この街は2日後には出て行くからね」…



こうしてソーラスでの2日目は終わっていった。







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