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神龍契約者による鬼畜ハーレム  作者: 幼女/美女
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第二話

 目が覚めるとそこは白い空間だった。周りには誰もいなく自分一人だった。

 よく見るとその空間にギリシャ神話に出てきそうな神殿があった。その神殿も白で構成されていて目を凝らしてようやく見えるほど周りに溶け込んでいる。


「目が覚めたか客人よ」


 どこからともなく声が聞こえてきた。その声は男のもので不思議な威圧感が含まれている。すると目の前に赤いこぶし大の光が出現した。そこからその光は徐々に大きさを増していき、人間の輪郭を取ると光が弾け飛び中から一人の男が出てきた。

 その男の髪は燃えるような赤に染まっていて、背は高くガッシリとした体格となっている。


「あんたは?」

「自己紹介が遅れたな。俺の名はアグナムート、六神龍のうち炎を司る神龍だ」

「......おうその歳で中二病か?」

「ぶっ殺すぞ」


 軽いジョークのつもりだったのだが、無駄に大きな殺気をぶつけてきた。シャレにならない殺気がぶつけられたのでとりあえず謝っておくことにした。


「お、おうなんかすまん」

「ふん、まぁいい」

「ところで聞きたいのだが、ここはどこだ」

「ここはお前らがいた世界と異世界と呼ばれる世界の隙間だ」


 なるほど意味がわからん。


「ん?ということはさっきの教室の光はその異世界への召喚ということでいいのか?」

「まぁ、そうなるな」


 ということはもう向こうの世界とは干渉できないということか......。まぁいいか。特に未練もないしな。


「次の質問だ。なぜ俺だけなんだ?」

「その答えは単純にお前があの中で一番強く、俺たちの力を扱えるからだ」

「俺″たち″?」


 そう聞くと冬真の周りに五つの光が再び出現した。それぞれが青、緑、茶、黒、黄と輝かしい色彩を放っている。そこからは先ほどと同じように人間の形に変わっていった。

 青と緑と黄色の光は女の姿となり、茶色と黒は男の姿へと変わっていった。


「はじめまして客人よ。妾はブリューナク。六神龍が一人、水を司る龍じゃ」

 ブリューナクと名乗った女は少しキツめの目つきをしていて、水色の髪は腰まで届くほど長く体の凹凸が激しい妙齢の女性だった。まさしく美女という言葉が合う人だ。


「私はファフニール。風の神龍だよ。よろしくね客人さん」

 そう名乗った彼女はとてもスレンダーな体型で、緑色の髪は肩の辺りで揺れている。見た目は高校生くらいの美少女といったところだ。


「ワシは大地を司る神龍、ガイアだ」

 ガイアは日本で言う巌のような体格だった。短く切り揃えられた焦げ茶色の髪に混じってところどころ白髪が混じっている。


「ヴァルは光の神龍なの。ヴァルヘイムっていうの」

 ヴァルヘイムは神龍たちの中でひときわ小さく美幼女といった外見だった。透き通るような金髪はツインテールにまとめられていて。トロンとした眠そうなタレ目となっており、正面に抱えるように小さな黄色いドラゴンのぬいぐるみに抱きついている。


「俺様はバハムート!闇を司る龍だ!」

 こいつこそ中二病真っ盛りの中学生といった外見だった。髪の色は黒紫で男にしては少し細い体つきだった。あとは......うん...五年後くらいに恥ずかしみに悶えるような格好をしていた。


 全員の自己紹介が終わるとアグナムートが話を切り出した。


「各々の自己紹介も終わったところでこの世界に留まれる時間も押してきた。本題へ入ろう」

「挨拶が本題じゃないのか?」

「そんなわけあるか。これから俺たちと契約を行ってもらう」

「契約?」


 首をかしげるとブリューナクが質問に答えた。


「契約とは向こうの世界に行った場合に妾たちの力が扱えるようになるというものじゃ。なんせこんなところにずっといては気が滅入ってしょうがないんじゃ」

「ずっといるのか...」

「そうだよ大体五世紀、つまり五百年位ここにいるね」

「五百年......」


 ファフニールの答えに戦慄を覚えながら呟くように返した。


「まぁダメと言われようが勝手にやらせてもろうからな!というわけでまずは俺様からだ!」


 バハムートが手を開くと先ほどより小さい光の玉が現れ冬真の体の中へ入っていった。するとそれが開始の合図のようにそれぞれがそれぞれの光の玉を出現させて冬真の体へと送り込んだ。


「その光はワシらの魂の一部だ。その魂から力を引き出せるようになっている」

「それと魂の一部だから念話のようなものもできるぞ。まぁあまり口出しはしないつもりだがな」

「妾たちは基本傍観者じゃ。見ているだけで楽しいからのう」

「契約も終わったしそろそろ時間なの」


 そう言われると再び冬真の足元に魔法陣が幾重にも現れて光を放ち始めた。


「それではさらばだ冬真よ、また会える日を心から待っているぞ」

「あぁ、俺もだぜアグナムート。じゃあな」


 次の瞬間、光が爆発的に輝き始め意識が遠のいていった。

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