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《斉藤二人とデート》
《斉藤二人とデート》
ある晴れた日、男子と女子が一緒に歩いているだけでカップルだのと言ってくる脳内お花畑な人からすれば、さぞそう見えていたことだろう一組の兄妹が楽しそうに歩いていた。
「こうやって並んで歩くのも久々だな。荷物持ちをちょくちょくしていたよね、は別だからな。」
「荷物を持たせたのを除けば久々だね。部屋着と外着を探そうね。」
この辺りは、一通りの物は買いそろえることができるので、外出をあまりしない二人からすれば便利なところである。妹、果歩のこの店な気がするという直感で入った店は偶然にも好みなようであった。
「これと……これかな。」
「果歩、時間はあるんだしもう少し悩んでもいいんだぞ。」
「そうか。なら外着はもう少し見て回るかな。」
それからしばらくの間、妹よりも兄の方が真剣に妹の服を選んでいた。さぞかし周りの人に怪しまれたことだろう。
日和です。このジャンルは神田の担当な気がしますが、偶にはね。僕だって書くんですよ。
次は10月10日を予定中〜