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元の世界(2)



扉がガンガンと叩かれる音がする。


(な、何!?今度は何が起きてるの!?)


「え…!?シリウス様、シリウス様!?起きて下さい!」


私はビクビクしながらシリウス様を揺さぶるも全く反応せずに寝たままだった。



ガチャガチャとドアノブを動かすが扉の鍵が閉まっていて此方には入れないようだ。


さらにバンバンと扉を叩く音が大きくなる。

すると向こう側から声が聞こえてきた。


「スー!?いるんだろ??スー!!返事してくれ!」

「スー!シリウス!ここにいるなら開けろ!」



(カイお兄様とルル様だわ!!私がいないって事に気付いて探してくれたんだわ…!)


「カイお兄様…っ!ルル様!!」

「!?スー?!」

「ま、待って下さい。今開けてみます…」

とは言ったもののシリウス様が私の上に覆い被さるようにして寝ているからなかなか動かない。


「スー…すまんが危ないからドアから離れてくれ。待てない。」


(え…!?まさかドア壊すって事!?)


ドアがバキバキと音を立て、みるみるうちにヒビが入っていく。大きな音で破壊されてドアがバタンと床に落ちた。

ドアの向こう側は埃が舞っていて影しか見えなかったが、やがてくっきりと姿が見えるようになった。


「お、お兄様、ルル様ぁ…!」


安心して私は涙がでてしまった。


「スー…だい…」

言葉を言いかけて2人は血相を変えて次第に怒りを露わにした。私がシリウス様に襲われているように見えいたようだった。


「シリウス!!お前どういうつもり…」

「ま、待って!ルル様!!シリウス様は私の枷を外す為に魔力を使い過ぎて眠っているだけなんです。」

「枷…?スー拘束されていたのか?!」


慌てて走ってくるカイお兄様とルル様。

ルル様は眉間に皺を寄せながら私の上に覆い被さるように寝ていたシリウス様をヒョイと抱きかかえ、ソファにドサッと少し雑に寝かせて私がいるベッドに腰掛けた。


「スー、手首が赤くなってるじゃないか…。痛々しいこんなになるまで…」

「いえ…大丈夫です。」


ルル様は顔や身体の傷を見て更に目を大きくしていた。


「スー?何があったんだ…。火傷してるじゃないか…これはシリウスがやったのか…?」

「スー!!第二王子殿下に何をされたんだ!火傷も手首の傷も…足枷もされているじゃないか!!許せない…。」

「お、お兄様達!違うんです。私は王妃様に薬で眠らされてこの離宮に監禁されたんです。王妃様はシリウス様にプレゼントを用意したからここに来るようにとお伝えして来られたそうです。」

「王妃様に!?一体何故…」

「あの女のやりそうな事だな…。」

「それと…信じてもらえないかもしれませんが私達はさっきまでここではなく、過去に飛ばされてたんです。」

「過去…?」

「はい…10年前のまだルル様のお母様が王妃様として生きていらっしゃる時です。」


私は2人にこれまでの起きた事を全て話した。


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