気さくなクラスメイト
ーーーー翌日ーーーー
私は友達作りとこれから半年までに物語のフラグを折るための作戦を頭の中で考えていた。
よしっ 先ずは友達作りから!
友達が多ければ色んな情報だって入ってくるだろうし。一石二鳥よ!
そう気合いを入れ学園へ向かった。
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学園に着き、研究科の教室のドアを開ける。
「お…おはようございます!!!」
緊張しながらもガラッと扉を開けて挨拶をする。おはようと返してくれる子もいたけれど、もう既に友達同士で仲良く話している人達が多かった。
もうグループが出来てる…早い。
出来た輪の中に入っていくのって苦手…。
気合い入れてみたけど私は暫くぼっちで過ごすことになりそうだわ。
話しかけることも出来ず早速友達作り失敗に終わりトボトボと歩いた。
席に決まりはなく自由に座れるようになっているので私は1人で目立たなそうな後ろの端の席に座った。
ワイワイと皆が楽しそうに談笑している中、
1人教科書の用意をしながらぼーっとしていた。
「隣、座ってもいい?」
隣から男子生徒が声を掛けてきた。
「あ、はい。勿論ですどうぞ。」
緊張しながら返事を返した。
「ありがとう。この席授業受けるのにちょうど良いよね!先生から近すぎず、遠すぎず目立ち過ぎず。目が悪いと見えにくいけど、君視力は良い?」
わぁあ気さくに話しかけてくれるありがたい人…!
私は安心感から自然と笑顔が溢れた。
「そうですね、視力は良いのでここの席が私もちょうどいいですわ。落ち着きますしね。」
隣に座った男子生徒の横顔を見ると、どこか見覚えのある顔だった。
何処かであったような…。誰かに似てるような…?
私が見過ぎたのか、彼が笑いながら自己紹介をしてくれた。
「俺はシリウス。これから宜しくね。」
…っっ!!
シリウス…?えっっ…第二王子!?ルルお兄様と何となく似てるから見覚えがあったのか。それにしてもまさか研究科のクラスにいるなんて…。小説には出てこなかったけどもしかしてヒロインが魔法科で学舎が違うから会わなかったって事かもしれない…。
そう言えば第二王子も同じ年だった。しかもシリウスって超重要人物よね…。ヒロインであるサーシャにいつどこで出会うのかしら…。嫉妬で狂ったり闇堕ちしたりしないようにやっぱり見張っておかないと!出てきそうなフラグはバキバキ折っていかなきゃ。
ここはクラスメイトとして仲良くなるべき?
いや…一先ず軽く話す程度に挨拶して、深くは関わらないように…遠くから状況把握しよう。
私はフゥーと一呼吸して彼に挨拶をした。




