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恩恵(1)

「本題に入るが、今日はルルドとシリウスから報告があると聞いたが…こんなに大勢を集めて一体何をしようとしているのか。もしこの規模に見合わないような話なら…分かるな?」


陛下の表情は威圧感のある怖い表情へと変わりルル様に問い詰めた。


「承知しております。本日は2つ重大な報告がございまして陛下にも皆様にも聞いて頂きたく集まっていただきました。」


「重大な報告…?」

「はい。この国の安寧が約束される程の重大な報告です。」

「それはどんな内容だ?」


ルル様は陛下にだけ聞こえるような小さな声で話す。


「ここにいる私の婚約者、スレイ・ダンパーネ嬢は『神様の贈り物』であると私は陛下にお話ししました。しかし今まで記されていた方達よりはるかに与えられた力が多いのです。」

「なに…?それは本当か。」

「その力を使ってこれからこの国の全てを皆様にお見せしましょう。」

「そういう事か…それは歴史に残る出来事になるだろう。続けろ。」

「ありがとうございます。」


ルル様は私の所へ近づいた。


「スー。これから皆の前でスーの力を見てもらう事になる。どうか緊張し過ぎずにいつも通りにやって欲しい。」

「こ、この場でですか?!」


私は周囲を見渡す。沢山の目線が集まっていてどんどん緊張してしまう。それでも深呼吸をして落ち着かせる。


「分かりましたわ。私はヴェティス様を呼べばよいのですか?」

「ああ。お願いするよ。」


私は目を閉じてヴェティス様を心の中で呼んだ。

暫く沈黙が続く。

すると、扉が開きテニーが入ってくる。


「うわぁ!魔獣だ!」

「どう言う事!?魔獣を招き入れたの!?門番はどうなっている!」


貴族たちがザワザワと騒ぎ立てる。


「静かに!この魔獣が来たら扉を開けてくれた頼んだのは私だ。魔獣は元々瘴気が溜まっていなければ動物と同じ生き物だ。騒ぐ必要はない。」


ルル様は貴族たちを落ち着かせていた。

その間テニーは真っ直ぐ私の元へとやってきて肩に乗った。


「ヴェティス様ですか?」


私が話しかけると『ええ、そうよ。』と返事が返ってきた。


「ルル様、テニーを通じてヴェティスと会話が出来ております。私は次に何をしたら良いのでしょうか?」


「ヴェティス様とは一体誰なんだ?」


陛下が怪訝そうな表情をしている。


『あら!アーヴ。私の事もう忘れたのかしら?まぁ小さい頃だったから忘れてしまってもしょうがないのかしら?』


「陛下、発言をお許し下さい。ヴェティス様はこの世界を見守る神様です。今、陛下の事をアーヴ様とお呼びになられてしました。どこかでお会いしましたか?」


陛下はビックリして目を丸くしていた。


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