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意識の世界(2)

「お迎えだなんて…そんな事ありえないわ!だって貴方をこの世界に呼び寄せたのはこの私ですもの!」

「え!?」


(何!?どう言う事頭が追いつかなくてパニックだわ…!)


「この世界のストーリーは何故かメリーバッドエンドになってしまうの。前世で貴方は何処まで小説を読んだ?最後まで?」

「はい。確か最後はヒロインと王太子になった第二王子が瘴気に満ちた魔獣や疫病を治して国を良くしていく終わり方でした。」

「そう…。その後の物語は書かれてなかったのね。」

「後?その後の話があるんですか?」


神様は、はぁーっとため息をついた。


「そうなのよ…。どうしてもねぇ、その貴方が知っているハッピーエンドは物語の一部に過ぎなくて。その後は疫病が蔓延したり、瘴気に満ちた魔獣の数が増えすぎてこの国は滅ぶのよ。違うパターンだと王妃が全ての王族を殺して自らが国王となり、自分の肥やしを増やし、周りはどうでもいいといわんばかりに国を滅ぼしてたわね。とにかく、何をやってもバッドエンドになってしまう世界を私は変えたかったの!何度も何度も繰り返しこの世界を見守ってきたわ。そうして何度目か、悩んでいた時に前世の貴方がいる世界と繋がり、この世界の物語が小説になっている事を知って、この世界の小説を読んでいる人で1番心が綺麗な貴方が向こうの世界で亡くなった時に私が連れてきたのよ。」


(そ、そんな小説みたいな話…本当にあるの?)


「どうしても私はこの国をバッドエンドで終わらせたくなくて。私はこの国に愛着が湧いちゃって、ハッピーエンドにしたかったの。だから貴方に手伝って貰いたくて。でも本当に貴方のおかげで今までにない物語になっていて嬉しかったわ。きっと第一王子を死なせない事と、王子が貴方と出会って変わった事がキーだったのね。でも…このままハッピーエンドを迎えるのかと思ってたら貴方が刺されてしまって危ない状況だったから急いで貴方を探していたのよ。」


「私はまだ皆の元へ帰れるんですか?」

「勿論よ!少し危なかったけど、今はなら問題なく皆の所へ戻れるわ。」


ニコッと笑う笑顔がなんだか優しくて不安な気持ちが和らいだ。


(良かったわ…)


「あの、神様の名前は…?」


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