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光魔法の治療(1)

サーシャも魔力を使い過ぎてふらついてしまう。


「おっと…大丈夫か?」


ふらついたサーシャの体をアロイスは支えた。


「アロイス様ありがとうございます。もう光魔法での治療は終わりました。」


ふぅー、と一呼吸してサーシャはルルドと目を合わせた。


「殿下、スレイ様は思った以上に傷が深いのと、ナイフに毒が塗られていたようです。今スレイ様の傷口を塞いで解毒をしてみました。刺さった場所が心臓じゃなかったのが幸いです。」

「ありがとう…。良かった…。」


ルルドは少しホッとして緊張していた表情がゆるむ。


「サーシャも魔力切れに近いだろう。コレを貰ってくれ。」


ルルドは魔力を回復させる薬をサーシャに渡した。


「こ、これはめちゃくちゃ高価な薬です!こんなの貰えません…!」

「スーにまた何かあったらすぐに来てもらう為だ。魔力を回復しておいても損はないだろ?」

「わかりました…。でも!これ以上何か無いように殿下もスレイ様を守ってくださいね?」

「分かっている。」

「スレイ様、出血が多かったのでお医者様にしっかりケアしてもらったほうが良いと思います。」

「ああ、これから王家の使用している病院へ連れて行く。いくぞアロイス。」

「お、おう!サーシャちゃん、本当にありがとうな!」

「いえ、お役に立てて嬉しいです!あ、殿下。スレイ様のお見舞いの許可出して下さいね!」

「分かった。サーシャは特別に出入りできるよう話を通しておく。」


「殿下、ご令嬢を私たちに任せてこちらの馬車にお入り下さい。」


護衛の騎士達がスレイを救護用の馬車に乗せようと手を伸ばす。


「大丈夫だ。俺がスーを連れて行く。」


ルルドは騎士達の手を払い除け、スレイを抱きかかえて馬車に乗った。


馬車の中でもルルドはスレイを抱きかかえて座り、向かい側にはアロイスが座っていた。


「ルル、大丈夫だよ。サーシャちゃんが光魔法使ってくれたし解毒もしてくれた。後は回復を待つだけだろ?そんな顔するな。」


ルルドは不安でたまらなそうな顔でずっとスレイを見つめていた。


「俺を庇ってこんな事になるなんて…守ると約束したのに。早く目を開けてくれ…スー。」


「…俺はお前が心配だよルル。」


ルルドを心配そうに見つめるアロイスは少しだけため息をついた。



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