表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/157

ルルドとの再会(1)

王太子と目が合った…何故…



何故助けに行かず私の前にいるのよこの人!!


なんか殺気立ってるし…


ここは挨拶をしなければヤられかねない…。


カーテシー上手くできるかしら…



でも早く挨拶して

ヒロイン助けに行ってもらおう。



王太子はずっとこっちを見ている。

穴が開くほどに。


なんならさっきよりも殺気立ってる。


周りの生徒達も怖すぎて動けなくなってるような。



とにかく挨拶!

早く済ませよう…!




スレイはずっとカーテシーをして王太子からの言葉を待っていた。




時間が長く感じる。



王太子早く何か言って!!


心の中ではもどかしさでいっぱいだった。


楽しみにしていた物語の出会いシーンが目前にあるのに。


あのヒロイン助けなきゃ体調も心配なのに。



チラッと周りを見ると


顔色が青くなってる生徒達も居た。


そうよね…だってこの殺気立ってるオーラは

脅威だわ。


でも何でか王太子の殺気にあてられても

怯えるほど怖いとは思わなかった。




やっと王太子が声を出した。


「スー…?」




え…??



え!?!?



この声…聞いたことある。


この声…


ルルドお兄様の声だ。


でも目の前にいるのは王太子。


何処から聞こえたの…?



キョロキョロとルルドを探すスレイ。



茶髪で茶色い目のルルドは居ない。



もしかしてカイお兄様の声だったのかしら?


とカイお兄様がいた場所をチラッと見てみると…



カイルはヒロインを助けていた。



え!!?!!何でお兄様がヒロイン助けてるのよ!!


これじゃカイお兄様とヒロインの出会いになるじゃない!!


物語が狂っちゃう!!


嘘でしょ??



呆気に取られてカイルを見過ぎて思わず姿勢を崩した。


よろけそうになった時瞬時に王太子がスレイの背中に手を回し倒れない様に支えた。


周りがまたざわつく。


あの王太子が人を助けたの初めて見たと言わんばかりに。





「スー…大丈夫か?」


王太子は心配そうに見つめる。



え…髪の色も瞳の色もちがうけどやっぱりこの声…



「え…ルルド…お兄…様…??」


大きな目を見開いて王太子を見つめる。




王太子はそんなビックリしたスレイの顔を見て幸せそうにクスッと微笑む。



「ああ。そうだよ。あの時と髪の色も瞳の色も違うから分からなかったよね?ごめんねビックリさせちゃって」


あの王太子が人に謝っている…と言わんばかりの周囲のどよめきが凄い。



いや…うん。

それはビックリした…。


でも瞳の色でも髪の色でビックリした訳でもなく


前世の言葉で言うと


お前かーーーーい!!!


って突っ込みたくなるこの展開に

ビックリしてるわよ!!


どうなってるの??


カイお兄様はヒロインを助けるし


王太子はルルドお兄様だし。


こんなの私が知ってる物語じゃない!



というか…カイお兄様ガッツリメインキャラと関わってるし…!本当にどうなってんの〜!?






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ