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催眠の魔法(2)

リケルを飲んだ後、少しくらっと眩暈がするような感覚になるがすぐに気持ちが軽くなるような感覚になる。


「とても癖になる味ですね。」


(正直リケルというお茶が美味しいかどうかなんて分からない。ただ、中毒性のある香りに違和感を感じる。)


「そうだな。だが飲んでいくたびにこの味が止まらないくらい美味しくなるんだよ。」


陛下は嬉しそうに飲んでいた。



暫くお茶を飲んでいると、王妃が席を立った。


「陛下、シリウス、私はそろそろ失礼するわね。とても楽しく過ごせたわ。」

「ああ…私もとても楽しい時間だったよ。またいつでも来てくれ。」

「陛下、ありがとうございます。また楽しい時間を過ごしましょうね。」


王妃は挨拶をすると部屋から出ていった。


自室へと戻るなか、王妃は笑顔を隠しきれずに歩く。


「ふふ…ふふふ…」

(また()()()()を喜んで飲んでくれたわ。頻繁に飲んでたからもう大丈夫だと思っていたけど…魔法の効果が切れて始めていたのは誤算だったわ。でも今回はちょっと多めに催眠の魔法をお茶に含ませたから暫くは大丈夫ね。陛下もシリウスもこれで私には逆らえないわ!あの娘の婚約を白紙にさせて私の力になってもらうわよ。)


王妃は上機嫌で部屋へと入った。



シリウスはまだ陛下と一緒に部屋にいた。


「陛下…?」

陛下はボーッとしていてシリウスの言葉に反応しない。


「やはり思っていた通りだったんだ。今まで陛下も俺も母上の思い通りになっていたという事か…それがはっきり分かっただけでも今日は収穫だな。」


シリウスはソファから立ち上がり、陛下のそばにいく。

ポケットから小瓶を取り出し陛下の口に小瓶の中に入った液体を流し込む。少し経つと陛下は目を閉じ眠ってしまった。



「ん…。」

「陛下、いや…父上、目が覚めましたか?」

「ん…シリウスか…。私は眠っていたのか…。」

「そうですね、10分程寝ていました。覚えていますか?母上に入れてもらったお茶を飲んでいた事。」

「ああ…そうだったね。」


シリウスは持っていた小瓶を陛下に見せた。


「これは聖魔法が入った液体です。病気を治したり、魅了や人の精神を惑わす魔法も消し去ることができます。勿論…催眠の魔法も。」


シリウスは陛下と目を合わせると、陛下は何かを悟ったような表情をしていた。


「これを私に先程飲ませたのか…?」



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