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黒猫エクスプレス

作者: あまなす

プロポーズ、を、名探偵ポアロ、と、読みまちがえるくらいには、いいぐあいに頭が混乱している、単に、寝ていないだけ、とも言える、ポアロといえばオリエント急行だなあ、それしか読んだことないんだけどさ


そうそう、オリエント急行の殺人、朗読してもらったことあったんだった、ミステリーなら黒猫かなあと、となり街の黒猫くんに読んでもらった、とっても澄んだきれいな声だった、こちらが少しでも体を動かしてしまったら、そのかすかな空気のゆらぎで壊れてしまいそうに儚げで、向こうが透けてしまいそうなあやうい声だった、さびしさのエッセンスがふりかけられてもいて味わい深くもあった、コンパートメント、という単語を読むときの黒猫くんの発声が、わたしは、特に好きだった


魔法つかいを目指すかたわら、名探偵も志すわたしとしては、黒猫くんにそばにいてもらえたら、心強かったのだけれど、悲しいかな、縁がなく、そのとき限り、ふたたび顔を見ることがない、あくまで、わたしの推測としてだけど、電車にゆられ、いろんなとこを旅でもしてるんじゃあないかなあ、きっと、そうにちがいない


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