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Destiny Disaster   作者: いのせんと
4/10

エレメントの謎


ーー帰路についたフウたちはナイトに博士の研究所まで運ばれて今日のことを博士に報告する。


ナイト「勉強があるから先に帰ります。博士いつもすみません。


ビックリ博士「いいんじゃよ。こちらこそいつもすまんな。」


ナイト「いえいえ。ではまた。」


ーーそう言うとナイトは研究所を後にした。


フウ「いてて‥」


メアリー「ちょっと動かないで!」


フウ「包帯副子は相手を気遣ってやるんだよ?‥」


メアリー「うるさいわね。黙って大人しくしろぉ!」


フウ「いででぇででで」


ーー治療が終わってから10分ほど博士に状況を説明した。


ビックリ博士「ふむふむ、なるほどな。緑地の精霊は4体居て、今回遭遇したのが風のエレメントを持つ玄武だったってことなんじゃな。しかしなぜフウたちの前に現れたんじゃ?」


フウ「それは‥僕が宝玉を勝手に持ち出したからだよ。」


ビックリ博士「ワシも普通に持ち出したりしたこともあったが精霊と会ったことなど一度もないぞ。」


フウ「えっ‥」


メアリー「でも確かに私たちの前に現れたよね‥」


フウ「どういうことだろう。」


ーー疑問に包まれる中、グランが口を開く。


グラン「もしかして、僕らを試したんじゃないかな。」


メアリー「それって?つまりどういうことなの?」


グラン「本で読んだんだけど、エレメントは基本的に先天性と後天性があって、先天性は生まれたその瞬間からその個人とエレメントが一緒に共同しているんだけど、後天性に関してはエレメント側がその対象となる人物を選んでいるって。つまり今回の玄武は僕らが風のエレメントにふさわしいか試したんじゃないかな‥。現にフウは風のエレメントを獲得してるみたいだし。」


ビックリ博士「なるほど!なるほど!ワシはすでにエレメントを持ってるから何も反応がなかったってことなんじゃな!ワッハッハ。」


グラン「え、博士エレメント持ってるの?」


メアリー「初耳なんだけど‥」


ビックリ博士「持っとるぞ!エレメントランクはFirstだったがな!」


グラン「なんのエレメントなの?」


ビックリ博士「発明のエレメントじゃ!」


グラン•メアリー「あーーなんか想像つくわーー」


ビックリ博士「なんじゃ!なんでそんな残念そうなんじゃ!」


フウ「博士、そう言えばエレメントランクって何?」


ビックリ博士「エレメントランクはそのエレメントが与える影響の規模を数値化して区分毎に分けている三国共通の呼び名じゃよ。」


ーー博士はさらに補足事項を淡々と述べる。


ビックリ博士「エレメントランクは下からZEROアビリティ→Firstタイプ→Secondタイプ→Thirdタイプ→Force Disaster の順で位置付けられておる。一つ一つ説明する前に‥‥フウ!エレメントを発言できる人間の割合は約何%じゃ?!」


フウ「約1%?」


ビックリ博士「その通り!つまり99%はエレメントを持たない者、すなわちZEROアビリティに位置付けられる。」


グラン「なるほど‥他のランクの振り分けはどうなってるの?」


ビックリ博士「まずエレメントを持っている者を100%で振り分けた際に約90%がワシらFirstタイプになっておる。Firstタイプは日常生活を少し便利にするくらいの能力だと思えば大丈夫じゃ。」


ビックリ博士「次に約5%がSecondタイプで、このクラスになると国から、各研究施設や防衛、病院など様々な機関の求人がくる。そのくらい重要な立ち位置じゃな。」


ビックリ博士「次はThird タイプの説明をするぞ。Thirdタイプは約4%いて、各施設の管理職や重要ポストを任されるぞ。そして教員になる者も3以上無いといけないと言われている。」


フウ「なんで教員が3以上無いといけないの?別に勉強だったら誰でも教えれると思うけど。」


ビックリ博士「いい疑問だ!それは先天性エレメントを引き出す為じゃ!

エレメントを持っているのに発現しないままの人間が約8割以上いるという事がここ数年の研究でわかった。そして研究を進めて行くと18才までエレメントを発現しない場合、生涯発現することがないという事もわかった。そこで国はエレメントの知識が無い人間より熟練されたエレメントと知識を持っているthirdタイプ以上の人間を教員にすることによって、子供たちのエレメントを引き出すことを行っている。実際、エレメントを持つ者は年々増加傾向にあるから効果もあるということじゃな。」


フウ「そんなにすごいんだね!!」


メアリー「てかさーこの島国って一体何人の人間が住んでるの?」


ビックリ博士「約100万人くらいじゃな。だから約一万人は何かしらのエレメントを持っておるな。」


メアリー「そうなんだ〜。意外と多いんだね!」


グラン「博士。最後のForce なんちゃらってやつ説明して!」


ビックリ博士「おぉーーそうじゃったな。」


ーー博士は興奮気味に説明を再開する。


ビックリ博士「最後に紹介するのはForce Disaster じゃ。」


フウ「フォース ディザスター?」


ビックリ博士「そうじゃ。Force Disaster はエレメントを持っている者の更に上位1%しか到達できないとされている区分じゃ。主に各機関のトップや国を治める幕僚がこのクラスにいる。」


フウ「なんでフォースディザスターだけ呼び名が少し特殊なの?」


ビックリ博士「良いことを聞いてくれた!それは何故か? Force Disasterは各個人が与える影響が災害に匹敵し、悪用されると国が滅ぶ可能性が出てくる為、特別に衣食住、娯楽等が保証される代わりにエレメントの使用は国が管理している存在だからじゃ。そのクラスになるとエレメントの規模も質も想像を絶するぞ。」


グラン「あってみたいな〜。博士の知り合いとかで居ないの?」


ビックリ博士「いるぞ!!それは内緒だ!」


グラン「絶対いないでしょ‥」


ビックリ博士「本当におるわい!そのうちお前らも会うことになるぞ。」


グラン「本当かよ‥‥」


ーーグランは疑心を持ったまま少し溜息を吐いた。


ビックリ博士「そういえば‥」


ーー博士が口を開く。


ビックリ博士「精霊の涙は?」


ーー沈黙が狭い部屋に立ち込める。


フウ「あっ‥取るの忘れてた‥腕が治ったら森に取りに行くよ。今度はしっかりと準備して行くよ。」


グラン「どうせ行くなって行っても行くんだろ?」


フウ「うん!!」


ビックリ博士「次行く時はこれを持って行きなさい。」


ーー博士は研究所の古びた棚から妙なボール状の物をフウたちに渡した。


フウ「これは何なの博士。」


ビックリ博士「これは研究所に助けを呼べる信号を発する送信機と大量の煙を撒く煙玉が一体となっている機械じゃ。もしなんか身の危険を感じたらこれを使うといいぞ。」


フウ「博士ありがとう!」


グラン「これで冒険がしやすくなったなフウ!」


フウ「うん!!」


メアリー「まずはフウが完治するまで待たないとね!」


フウ「2人ともごめんね。頑張って早く治すから!!」



     

         =2週間後=




フウ「よし!!グランとメアリー準備はいい?」


グラン「大丈夫!!」


メアリー「私も大丈夫!!」


フウ「じゃあ!出発進行!!!」


グラン•メアリー「おぉー!!!」


ーーフウたちは石盤のあった場所に向けて歩き始めた。歩いている途中、たくさんの植物、昆虫、動物などを見て感動する3人。歩いて30分くらい歩いた時、地面が大きく盛り上がっている箇所を見つけた。


フウ「こんなところ通ったっけ?」


ーーフウが違和感を口にする。


グラン「確かにこの前来た時はこんな地面みてないな‥」


メアリー「なになに。まさか迷ったの?」


フウ「いや、おそらく通ってはいるけど、前来た時と地面が明らかに盛り上がってる。全く別の場所を通ってるみたいだ‥」


グラン「たしかにな。何かが起きてるかも知れない‥」


メアリー「もう、そんな怖いこと言わないでよ!」


???「グルルっ!!」



ーー少し不安になるメアリーの側から獣の鳴き声がする。



メアリー「きゃあっ!」


グラン「大丈夫かメアリー!あっ‥」



ーー尻もちをつくメアリーの目線の先、そこには白い毛を纏った2メートルはあろう凛々しき虎がいた。







説明


三国の総人口 約100万人


エレメント持ちは人口の約1% つまり約1万人

補足:時代により変化する。


エレメントランク •Firstタイプ 約90%

           ↓

         •Secondタイプ 約5%

           ↓

         •Thirdタイプ 約4%

           ↓

         •Force Disaster 約1%




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