表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Destiny Disaster   作者: いのせんと
10/10

朱雀との出会いⅢ



ーーナイトは怒りに身を任せ、朱雀の記憶が示すはぐれものの巨人族が身を隠すアジトに辿り着いた。


ナイト「あそこにこの計画を企てたやつがいるのか‥」


巨人族D「おい!!お前ら!!例のものは手に入れたか!?」


巨人族E「はい!!精霊の宝玉はまだ入手していませんが、、石盤は入手しました!」


巨人族D「おい、」


巨人族E「は、はい‥」


巨人族D「ボスはなんて俺らに要求した?」


巨人族E「ボスは‥精霊の宝玉と‥ぐはぁっ!!」


ーー巨人族Dの拳が巨人族Eの腹にめり込む。そして巨人族Eは地面に這いつくばる。


巨人族D「今日中にだ!!今日中にって俺らは言われたんだ!!なのに貴様は何故宝玉は手に入れてないんだ?」


???「なーーにやってるの?」


ーーそこにはブレイン族のアザを持ったナイトと同い年くらいの少年が立っていた。



巨人族D「ボス!どうしてここに?今日はソルトタウンに買い物じゃなかったんですか?」



ボス「買い物はなんか気分じゃなくなったんだーーー。それより部下をいじめちゃだめだよーーー。この子が何をしたってのさーー。」


巨人族D「すみません。ボスこいつらが例のものをまだ準備できてなくて‥」


ボス「ふーーん。なんで君は一緒になって探さないの?私は君たちにたのんだんだよ?」


巨人族D「す、すみません!」


ボス「それと君たち全員もしっかり探すんだよーーー。今日中にね。」


ーー巨人族はやけにその少年に怖気付いている。


ナイト「なんで巨人族はあんな少年に怖気付いてるんだ?‥。なんか裏があるかもしれない‥。観察してみよう‥。」


ーーナイトはボスと言われる少年の後をつけてみた。


ボス「次はエルフ族がいいかなーー。」


ーーボスは持っていた本を取り出し、独り言を言い始める。


ボス「でもエルフ族も人間族もこれと言って何かが優れてるかよく分からないからなーーー。んーーー。あ、そうだ!!」


ーーボスが何かを思いついた仕草をする。


ボス「王魔族ならそれなりの権力もあるし、エレメントを持っている人間が多いから私の仲間にはちょうどいいねーーー。」


ーーナイトは考える。


ナイト「王魔族?仲間?こいつはいったい何を言ってるんだ?‥もしかして他にも何か悪さを企んでるのか。これは早くお父さんたちに伝えなきゃ。」


ーーナイトは何か恐ろしい予感を感じ、その場から離れようとしたが‥。


巨人族E「ここで何してる。」


ナイト「なっ!」


ーーナイトと巨人族Eは少し静止した後、ナイトは‥


ナイト「お前ら早く森から手を引け、もうお前らのことは帝隊のお父さんに伝えた!ここに来るのも時間の問題だ!!」


ーー巨人族Eは少し困惑しながら口を開いた。


巨人族E「俺だってこんなことしたくないよ。」


ナイト「え、」


巨人族E「森は命の根源だ。誰が進んで森を破壊するか。ティラノのせいだ。みんなティラノが怖いんだ‥。」


ナイト「ティラノって‥あのボスとか言われてるやつのこと?」


巨人族E「あぁ‥あいつは俺らを使って多額のお金を動かしている。俺はなんとか宝玉だけは避けて時間を稼いできたがもう限界かもしれない。」


ナイト「でも君が怖がる理由が俺には分からない。力づくでも従わないこととか出来そうなのに何故それをしないの?」


巨人族E「分からない。それが本当に分からないんだ。ティラノを見ると何故か恐怖心で身体が思うように動かなくなってしまうんだ。」


ナイト「そっか‥きっと何かが君たちをそうしてる。理由は分からないがおそらくエレメントを持っているのかも‥‥」


ティラノ「君たち余計な詮索はやめた方がいいよーーーー。」


巨人族E「あっ‥」


ーー巨人族Eの目には不敵な笑みを浮かべるティラノが映り、続け様にティラノがゆっくりと口を開く。


ティラノ「君はもしかして私の部下をやってくれた子かな?さっき他の巨人族から連絡があって道中に私の部下が倒れてたんだよね。まさか君じゃないよねーーー?」


巨人族E「あ、この子はちがっ‥」


ナイト「俺だよ。」


巨人族E「何言ってるんだ!」


ナイト「別にここまできて命乞いとかをするなんてカッコ悪いじゃん。それにこういう恐怖で支配するやつに俺は負けないから。」


ティラノ「そっかそっかーーー。君だったんだね。なら話は簡単だねーー。」


ナイト「?!」


ーーティラノはそう言うとうめき声をあげ、ドス黒い何かを背後に纏う。それを見たナイトと巨人族Eは恐怖で動けなくなってしまう。


ナイト「なんだ‥これ‥」


ーーシュッ!バコンッ!

ーー次の瞬間、ナイトと巨人族Eを強い衝撃が襲い、2人は気を失う。

ーー目を覚ますと巨人族たちのアジトに居た。ナイトと巨人族Eは大木に体を固定されていた。


ナイト「うっ‥‥くっ‥身動きが‥」


巨人族E「くそっ‥どうしよう。」


ーーナイトと巨人族Eはロープで四肢が固定され全く身動きが取れない。


ティラノ「ようやく目を覚ましたようだねーー。君たちは今から私に殺されるんだけど何か言い残すこととかあるーー?」


巨人族E「ボス!!この子は本当にただ一緒に居た子でこの子だけは助けてください!!」


ナイト「‥‥」


ティラノ「それは無理ですねーー。私の計画を知られてしまった以上は。始末する為にわざわざアジトまで連れてきたんだから死体を外に放置するわけないでしょー?」


ナイト「お前はやっぱどうしようもないクソだってわかったよ。」


ーーナイトは言葉の後、少し笑みを浮かべる。


ティラノ「何かおかしいことでもあったのーー?」


ーードガンッ!!!

ーーその時、アジトの扉がとてつもない勢いで破壊され、アジト内に砂埃が立ちこめる。


ナイト「遅いですよ。全く。」



ナスチャ「なぜナイト君は危険を顧みないのか、どうして他の者の為に戦えるのか私には全く分からないけど、君に追跡紙を持たせておいて正解でした。君のお父さんも時期にこの場所に到着するから後は私に任せてください。」


ーーティラノの顔に焦りが見える。


ティラノ「お前たち女1人増えたくらいで怯むなよーー。やれ。」


ーーティラノの掛け声と共に100人はいるであろう巨人族がナスチャに襲いかかる。


ナイト「!」


ティラノ「君は僕と一緒に来るんだよ。おいっ!そこのお前。こいつを運べ。」


巨人族の下っ端「わ、わかりました!」


ーーティラノはナスチャと巨人族の戦いの隙を見てナイトを地下に運んだ。


ナスチャ「紙兵士自律モード。」


ーーナスチャは紙で作った兵士たちを召喚した。


ナスチャ「君たちはナイト君を取り戻してくるのが任務だ。わかったね?」


紙兵士たち「やぁー!!!」


ーー作られた紙兵士たちはティラノとナイトの後を追いかけた。


ナスチャ「さてさて。あとは君たちだね。」


ーーナスチャの前には100名程の巨人族が立ちはだかる。

ーーナスチャは敵に向かって走り出し軽快に1人ずつ攻撃を捌いていく。10分ほど戦闘時間が経過した時、痺れを切らしたナスチャが呟く。


ナスチャ「もうそろそろ決着をつけましょう。紙翼自律モード。」


ーーナスチャの背中から紙で出来た翼が生え、空中を自在に動き、敵を翻弄する。


ナスチャ「窒息紙。」


ーー巨人の体を紙が覆い尽くし次々と倒れていく。


ナスチャ「君たちのやったことは黙認しておくから大人しく投降してくれないか?」


巨人族の下っ端「うるせぇ!!オラッ!!」


ーー巨人の体重を乗せたパンチをナスチャに放つがナスチャはこれを軽々と受け切り、その力を利用して巨人をひっくり返す。


ナスチャ「そうか‥‥。残念だ。」


ーーナスチャは両手を天に上げ、瞳を閉じる。すると周りに漂っていた紙がナスチャの頭上に渦を巻き、滞留する。


ナスチャ「紙吹雪。」


ーー次の瞬間、滞留していた紙が勢いよく発射され、巨人たちの厚い皮膚を切り刻む。瞬く間に倒れていく同胞の姿を見て完全に戦意を喪失した巨人たちがナスチャに対し投降し始める。


ナスチャ「ナイト君こちらは終わったが君は大丈夫かな。すぐに向かうから待ってておくれ‥」


ーーナスチャは独り言を呟くとエレメントを使って巨人たちを拘束した。この間わずか10分である。


          ==その頃ナイトは‥==


ティラノ「気絶してないで早く起きなよーー。オラッ!!!」


ーーティラノの強力な一撃により、ナイトは目を覚ます。


ナイト「ガハッ‥!!」


ティラノ「君には答えてもらいたい質問があるんだよーー。」


ーーティラノは笑みを浮かべ、ナイトに迫る。

人物説明


•ティラノ またたび族 男 O型 9才 9月6日生まれ

エレメント 恐怖心  

趣味 標本集め 



ーー種族説明ーー

•またたび族

またたび族は産まれたその日から何かしらの生物に変身することができる。ただし基本的には1人1つの生物にしか変身できない。ごく稀にエレメントを持つものが産まれる。


•巨人族

巨人族はその巨体から生まれるパワーを活かして人々の建築業に大きな貢献をしている。ごく稀にエレメントを持つものが産まれる。


•王魔族

王魔族は他の種族より比較的エレメントを保有するものが多く、またそのエレメントも力の強いものを有している可能性が高い種族。主人公のフウたちが居る煌国の幕僚は代々王魔族が継承している。


•人間族

人間族は三国の中で最も数が多く、エレメントを持つ人間は他の種族より少し多い程度。


•ブレイン族

ブレイン族は基本的にIQが高く、国の管理職につく者が多く、第一次三獄戦争の際に異国の地から迷い込んだとされる種族。額には水晶らしきものが生まれつき付いている。


•幻族

幻族は三国でわずか50名程しか存在しておらず、幻族が他の種族と交わってもその子供は幻族の血を引き継がない。幻族は必ずエレメントを取得する種族でそのエレメントもかなり特殊なものが多い。


•カリン族

100年ほど前まで劣等種として人々に虐げられていた。一部ではまだ差別的な活動が行われている。

エレメントを取得する人数の%も最も低く、基本的にエレメントを持たずしてその人生を終える。


•エルフ族

エルフ族は長い耳と透明な羽を持ち、聴力、飛行能力に長けている。エレメントの取得率は普通で基本的に戦いに関与しない。



ーーナスチャの技説明

•紙吹雪

大量の紙を頭上に集め、一気に放出する技で、高速で放たれる紙はナイフのような切れ味を持つ。


•窒息紙

大量の紙で相手の体を覆い、身動きを止め戦闘不能にする技。


•紙兵士

紙で作った人形で、自律モードと手段モードがある。


•紙翼

紙で作った翼で、自律モードと手動モードがある。


•追跡紙

2枚まで生成可能でこれを持たせておくと微弱なエレメントを感じ、居場所を探知できる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ