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絵本っぽい短編

ノネズミ兄弟の幸せ探し

作者: 閑古鳥
掲載日:2020/06/23

「ねえお兄ちゃん、幸せって何かなあ?」

弟ノネズミは兄ノネズミに聞きました。

「何だろうな」

兄ノネズミは幸せが何かわかりませんでした。

「じゃあ探しに行こうよ!」

ノネズミ兄弟は一緒に幸せを探しに行きました。


「ねえことりさん。幸せってなあに?」

弟ノネズミは小さな小鳥に聞きました。

「ボクの幸せは空を飛ぶこと!高くて青い空を自由に飛んでいくこと!」

小さな小鳥は羽を大きく広げてそう答えました。

「ねえお兄ちゃん、ぼくら飛べないね」

「飛べないな」

ノネズミ兄弟には空を飛ぶための羽はありません。


「ねえもぐらさん。幸せってなあに?」

弟ノネズミはもぐらに聞きました。

「俺の幸せは綺麗な穴を掘ること。しっかりがっちり綺麗な穴を掘って進むこと」

もぐらはしゃきんと爪を鳴らしてそう答えました。

「ねえお兄ちゃん、ぼくら穴を掘れないね」

「掘れないな」

ノネズミ兄弟には穴を掘るための爪はありません。


「ねえうさぎさん。幸せってなあに?」

弟ノネズミはうさぎに聞きました。

「わたしの幸せは高く跳ねること。草の間から空に向かって大きく跳んで行くこと」

うさぎはぴょこんと太い足で飛び跳ねながらそう答えました。

「ねえお兄ちゃん、ぼくら草より高く跳べないね」

「跳べないな」

ノネズミ兄弟には高く跳ねるための太い足はありません。


「ねえお母さん。幸せってなあに?」

弟ノネズミは母ノネズミに聞きました。

「私の幸せは家族が居ること。みんなと一緒に毎日が過ごせること」

「ねえお兄ちゃん、ぼくら家族が居るね」

「居るな」

ノネズミ兄弟にも家族は居ました。


「じゃあぼくらも幸せなのかな?」

「どうなんだろうな?」

「私のかわいい子ども達。幸せはみんな違うのよ。だからあなた達のあなた達だけの幸せを見つけなさい」

ノネズミ兄弟は幸せって何かいっぱい考えました。

好きなこと、できること、したいこと、どれもいっぱいありました。

いっぱいいっぱい幸せって何か考えました。


「うんわかったよ兄ちゃん。きっとぼくにとって幸せってこういうことだったんだ!」

そうしていっぱい考えて、ノネズミ兄弟は幸せを見つけました。

「ぼくの幸せはね、野原をたくさん走ること!草をの間をずっと進んで疲れるまでいっぱい走ること!」

「おれの幸せは切り株の上で眠ること。太陽が降り注ぐ暖かい陽気の中で、ぽかぽかしたまま昼寝をすること」


「ぼくの幸せは走ること。兄ちゃんの幸せは眠ること」

「おれとお前の幸せも違ったな。幸せっていろんな所にあるんだな」

「うんそうだね兄ちゃん。幸せっていっぱいあるんだね!」

「いっぱいあったな」

そうして小さなノネズミの兄弟は、笑顔で野原を駆けていきました。疲れるまでいっぱい走ってから、ぽかぽか陽気の中で昼寝をするために。



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