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〈章ノ肆〉朽ちるもの、容易いもの
Twitter、pixiv、小説家になろうでなどで個別にお題を下されば、それに基づいた140字小説を書きます。
『やしろがみ』
いろんなものが、私の前を通り過ぎて行った。
いろんなものが、私の前で空を仰いだ。
いろんなものが、私を想いで埋め尽くした。
それが、遠い昔の話。
今は大きく変わってしまった。
誰も、私の前に立たなくなった。
誰も、私を見なくなった。
……そう、私は廃れた社になった。
『方法』
お前、要らないよ。
その一言で、壊れてしまった。
大丈夫だと思っていたのに、呆気なく。
俺の心は、こんなにも弱かったのかと思うと、たまらなく恥ずかしくなった。
それこそ、もう誰の前にも姿を現したくないくらいに。
……そうしないようにするのは簡単だよな。
下を見て俺は、飛び降りた。
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