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体の勇者は元引きこもり  作者: 赤赤 サササ
〜第1章〜スタート編
4/20

第4話 夜影編2 夜影の話

第4話です。

言葉とか大丈夫ですか(・・;)

俺は今夜、夜影に呼ばれていたため、Yの鍛冶屋に来ていた。

『close』の看板がかかっているけど、入って大丈夫かな?

俺は少し不安になりがらも、鍛冶屋のドアを開けた。

カラン♪

「夜影ーー」

俺は中にいるはずの夜影を呼んだ。

すると夜影は俺の背後に移動し、肩をポンポンと叩かれた。

「ふぁぁぁあぁ!!」

俺はびっくりして変な声を出してしまった。

めっちゃ恥ずい。

「おい、驚かすなよ。心臓止まるかと思ったよ」

と、おいおいという感じに言った俺に対して、

「あはは、ごめんごめん」

と、爽やかにいや〜という感じに答えて来た夜影。

なんだかムカつくな。

こっちはマジでびっくりして、今ものすごくお前に辱めを受けたからな。そこら辺しっかり理解しろよ。

そんなことを理解しているわけがない夜影から話を切り出す。

「それで、話ってなんだよ。」

俺は目線はそのままで、顔をうつむきながら話した。

すると、夜影は目をパッチリと開いて言った。

「お前は誰だ。」

「宮内海也です。」

「おう、宮内海也、じゃあ海也、お前はどこからここに召喚された。」

夜影は机をドンッと叩く。

「じ、自宅ですけど。」

「そうじゃない国名だ国名。」

「に、日本です。」

「そうか、日本かー。」

なんだか懐かしいように夜影は話す。

「じゃあ総理大臣は?首都は?中国との関係は。」

俺は日本の総理大臣、首都、中国との関係を正確に話した。

「うん、確かに日本人だな。」

こいつはいったい何をしようとしているのだ?

「じゃあ本題に入ろう。」

その時、俺はずっと気になっていたことを夜影に聞いた。

「夜影、お前もしかして俺と同じ召喚者か?」

夜影は一度うつむいだが、顔を上げ、

「そう、それが本題だよ。」

当たってしまった。

「でも、俺は召喚者じゃないんだ……

"転生者"なんだ。」

て、転生者!?

この世界に転生者がいるなんて………

でも召喚者がいるなら転生者もいるか。

「でも最初は鍛冶士じゃなくて、海也と同じ冒険者だったんだよ。」

何故だろう?

夜影は何故冒険者から、鍛冶士になったのだろう?

俺はそんなことを思いながら夜影の話を聞く。

「俺は魔法マジックの役職で冒険者をスタートしたんだ。最初も順調にクエストをクリアしていき、レベルも順調に上がっていった。そしてなんと一年半で世界大会を優勝してしまったんだよ。それから俺は『世界一の魔術師マジシャン』とか、『魔法少年夜影様』とか呼ばれるほど有名になってしまって、んもぅーー本当に大変だったよ」

最後の方は自慢話になっていた気もするけど、一年半で世界大会優勝はすごいな。

「でも、そこからの一年半は何も収穫がなかったから、俺はその、戦って、良い夜を過ごして、寝る、だけの人生に飽きちゃったんだよ。」


えっ!? 冒険者って飽きてしまうものなの!?

普通冒険者は冒険をしているわけだから勿論、次々と出会いが起きているから、

飽きる、というのは流石に論外なんじゃないかと思う。

ていうか、世界大会優勝後に急に収穫が無くなったのもおかしな話だ。そんなわけがない。

ゲームで言う“全クリ”に達していたのなら尚更別だが、世界大会優勝で全クリは流石にあり得ない。世界大会優勝はあくまで殿堂入りに過ぎない。

つまり、世界大会優勝後も何か収穫があるはずだ。例え小さくても。

だから夜影は小さな小さな収穫を収穫じゃないと錯覚している。そうでなければ、この世界をゲームで例えると、“クソゲー”だ。世界大会優勝で全クリは流石にやりこみ要素が無さすぎる。その後にも元世界チャンピオン達とトーナメントを行ったり、今までよりも遥かに強いモンスターが出現するなど殿堂入り後にもまだ沢山の要素が埋め込まれているというのが“神ゲー”だとか言われるゲームの一つの特徴だ。

結論、夜影はまだゲームの基本というものを知らない。


そんなことを思いながら続きを聞く。

「そして俺はこれから何をしたらいいか悩んだ。すごく悩んだ。そして俺はこんなことを思った。


『俺は未来の冒険者の手助けをしたい。』


そこで俺はやっと思いついた。


『そうだ、鍛冶士なら剣や装備を作って冒険者の手助けになる。良し、これだ。』


と俺は思って、冒険者の手助けをしたいという気持ちを胸に鍛冶職人専門学校に入学し、そこで必死で剣、装備の作り方や修復の仕方などを学んできたんだ。」


いや、何をするか考えて最終的に鍛冶屋にたどり着くか?そんなことで悩んでいるなら冒険者を続ける前提で悩めよ。

でも、冒険者を辞めて別の職業に就くというのもある意味殿堂入り後のやりこみ要素の一つなのかな。


「そしてついに自ら鍛冶屋を経営することができた。でも、最初のうちは儲からなかったから、全て素材はダンジョンに潜って調達していたんだよ。」


つまり、自給自足の鍛冶士ってことだな。すげぇな。

お前鍛冶屋なんかやらずに鉱物商とか宝石商の方に就いていた方がとかだったんじゃないのか?


「そして、転生して八年。今に至る。今はとても有名になったし、もちろん金も。でも一か月に一回はダンジョンに潜って調達しているからまだ世界一の魔術師としての力は残っている。

注文では頼めないレアな素材もあるからな。ハハッ。」


そのレア素材、レアじゃなくて激レアと言うべきじゃないのか。

でも、どこで調達しているのだろう。

まさか世界の全体を範囲に。

でもそんなわけないよな。

「後、ここ一週間は来ても俺はおらないぞ」

「なんでだ?」

「アサシクという国に行って、さっき言ったようにレアな素材を取りに行くんだよ」

マジか。

マジでこいつ世界全体を視野に入れている。

と、言うのも、アサシクという国は、アララパスを日本と例えるとブラジルだ。

つまり、アララパスの裏側に夜影は行くんだ。

大変そうだな。

「その…夜影はアサシクに行ったことあるのか?」

「あるよ」

即答だ。

「何時間くらいかかるの?」

「最初は1日かけて行ったけど、その後はワープで1分くらいで着くよ」

なんと恐ろしいことを。

1分でブラジルに行くなんてありえない。

ていうか、さっきワープとか言ってなかったか。

この世界、どこでも●●や指鳴らし一回ではい移転、みたいにワープ出来るのか。

小さい頃の夢が一つ叶いそうだよ。


「へー、夜影は結構深い人生を歩んできたんだなー、すごい。感心するよー」

俺は拍手した。

「い、いやぁ、あ、ありがとう。」

照れているようだ。

すると夜影はこんなことを話した。

「突然だけど、歳いくつ?」

本当に突然だな。

「24歳だよ。」

「えー!、俺より一つ年上じゃねえか。」

「えっ!?」

嘘だろ。

夜影が俺よりも年下だなんて。

てっきり年上だと思って接してしまったじゃねーか。

*夜影視点

嘘だろ。

海也が俺よりも年上!?

ありえないよー。

てっきり年下だと思って接してしまったじゃねーか。

二人が思っていることは真逆だった。

「さあ、話はこれで終わりだ。今日はさっさと寝て、明日にでもボディチップ(昼に買った体の勇者専用の武器)の威力を試したらどうだ。」

「そうだな。せっかくだし試してみるか。」


そして俺は一つ夜影に問う。

「先日俺の耳に、こそっと『見所あるな』と話したのはお前か?」

「えっ、何の話!?」

「ごめん何でもない。じゃあ、お休みな。」

「うん、お休み。」

俺は店を出る。

それにしても、昨日俺の耳元にささやいた人は一体誰なんだろう。

女の人の声が聞こえたな。

俺は宿に戻るまで、ずっと昨日のことを考えていた。

今回で夜影が召喚者だと分かりました。

最初は『召喚』か『召還』のどっちだろうかって迷っていました。

多分『召喚』の方かと思って使っているんですけど、もし『召還』の方だったり、もしくはまた別の言葉だったりしたら教えてください。

宜しくお願いします。

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