レポート作成から小説の書き方について考える
唐突ですがレポートって作るの難しいですね。
春より大学生となった私東西南ですが、つい一週間前出されたレポートの課題を先程終わらせました。
一応私は理工系の学生ですので、最初のレポートもやはりそういった系統のもので「超分子についてA4二枚以上にまとめよ」というものでした。
少しだけ説明すると超分子とは分子間力等による弱い結合により分子同士が互いに結びついてできた複雑な構造のことを言います。
もしかしたらさっぱり分からない方もいると思いますので身近な物を例に上げると【水】が超分子に当たリます。
どうでしたか? 知らなかった方は少し驚いたのではないでしょうか?
実は私も参考文献を読み進めていくうちにその事実を知り驚きました。
もともと水は極性、つまりは水分子を構成する酸素原子と水素原子には電荷の偏りがあり、それが原因で水素結合が発生している所まで知っていましたが、それこそが超分子の特徴だったのです。
水素結合は他の結合と違って結合エネルギーかかなり小さいです。
そのため結合には柔軟性があり、単純に共有結合のような強い結合でできている物質と違って壊れやすく、そして再結合しやすいのです。
その性質を利用したものにアクアマテリアルというものがありますが、これは本筋から逸れてしまうのでここまでにしておきます。
さて、このように私は一週間かけて参考文献を読み込み、一日かけてレポートを作成しましたがこの経験を通して感じたことがあります。
それはこの行為こそが小説を作成することに通じていることです。
課題であるレポートを作成する為に参考文献を読み、事象を理解し、それをまとめていく。
その中には自分が知らなかったことや、もっと知りたいことが含まれている。
そういった知識を自分の考えと共にまとめていく。
この一連の行為はまるっきり小説を書くときと似ていませんでしょうか?
小説を書くために題材を探す。
そこには自分の思いもよらない事が含まれていたりする。
それらを自分なりの表現で物語に投影していく。
なんとなく似ていますよね?
もしかしたらこれを読まれる方の中には「小説のアイデアなんてポンポン出てくるよ」という方もいるとは思いますが、私のように小説を書くたびに参考となる題材を調べている方もいると思います。
自身が想像する場面の近しい出来事を調べては小説に活かしていく。
活かし方は人それぞれで、そこには自分の味が出る。
そうして小説を作るんだと思います。
上記のことはあまり意識せずに私はやってきたのですが、改めてこのような事は大切なんだと思いました。
なので今小説を書きたいのに悩んでいる人に伝えたいのは【先ずはいろいろな本を読む】ことに意識をおいてください。
書きたいアイデアがなければいろいろな本を読めばいいです。経済学でも心理学でも、古文でも漢文でも、なろう小説でも構いません。
先人達が残してきた作品の中からゆっくりと知識を構築しましょう。
そうしていくうちに書き方も書きたい内容も浮かんできますから。
その次は構成を考えましょう。レポートを書くときも構成は大事でした。超分子からアクアマテリアルの応用まで繋げていくには地道に説明するしかありません。
小説も同じです。キャラがいるから物語が動くのではないのです。そこに理由があるから物語は動くのです。キャラはいわゆるその理由に人間らしさや正当性、面白さを付随させる舞台装置のようなものです。
もちろんキャラが居るのは大事でキャラのいない小説はただの論文、感想文です。
しかし、構成がきちんと練られているからキャラが生きて、輝くのです。
おそらく最低限これさえすれば小説にはなります。
もしかしたら面倒くさいと思う方がいるかもしれません。
しかし、そもそも小説を作るのは難しいのです。
頭を使うから痛くなりますし苦しくなります。イライラもしてきます。
しかし、それらを乗り越えてできた作品には価値があります。
他人のコピーは評価として最低ですが、他人の考えに影響を受けて自分なりの作品を作れるならばそれは評価するに値します。
私達の大半は天才ではありません。しかし、私達は努力家になることはできます。
世間で評価を受ける小説家達は表には出てこない努力をしてきています。
だからこそ、小説を書くなら努力をおしまず、誰もが納得できる作品を作ることを考えていきましょう。
何度失敗しても構いません。
成功するまで人間は何度でも挑戦できます。
あなたの描きたい世界をこの世界の誰かが必ず心待ちにしています。
最後まで諦めないでください。