第6話
『どうも、こんにちは!』
僕はなんて言って出たらいいか分からなかったので、ちょっと恥ずかしながらそう言いひょこっと物陰から姿を現した。
僕が出てくと、冒険者たちは予想していたより幼い獣人の子供が ーー見た目は5歳ーー 物陰からから出てきたのか目を見開いて驚いていた。
「僕、一人でどうしたの?」
「名前はなんて言うの?」
僕は、なんて言おうか決めていなかったのでとりあえず名前だけ冒険者たちに『龍聖』と伝えて次の問の返答に少し詰まってしまった。
すると、冒険者たちは何か言いにくい過去があるかもしれないと思ったのか、「無理には話さなくていいよ」と言ってくれた。
確かに俺は、日本で母親は亡くなってしまったけど特に話しにくいことはないんだけどね。
なんて思っていると、向こうも自己紹介をしてきた。
「俺は、カイルって言って歳は24歳だ。」
「俺は、イオって言って歳は19歳だ。見ての通り狐の獣人だ」
「最後に俺だな。俺は、シオンって言って歳は24歳だ。
ちなみにこの冒険者パーティー滅竜風のリーダーだ。」
この人は、魔法を使っていた人だ。
とりあえず自己紹介が終わると、僕はこの冒険者たちに街まで連れていってもらうためには、この状況を説明しといた方がいいと思ったので、僕は冒険者たちに《父親と一緒に森に行ったらここで待っててって言われて待ってたけど全然帰ってこないから探しに来た》と、伝えておいた。
多分これで相手は、邪魔になった子供を父親が置き去りにして行ったとでも思うでしょう。
「そうだったんだね。」
話終わると冒険者さんたちが泣きながら僕のことを撫でてきた。ちょっと罪悪感に駆られたがまぁ仕方ない。
冒険者さんたちは少し話したいことがあるからちょっと待っててといい冒険者たちが僕に聞こえない声でひそひそ話を始めた。
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“シオン” 「カイル」 [イオ]
“おい。お前たち多分この子は親に捨てられたんだろう。
ただ本人は気づいていないと思う。”
いつもパーティーを引っ張っているシオンがそう言うと、
「俺は、街まで送ってあとは孤児院に連れていけばいいと思う。」
そうカイルが言うと、
[俺は、反対だ。獣人ダカラ孤児院で虐められるかもしれない]
“それに、オオカミ獣人で、髪色が金色なのは見たことない。
孤児院にでも預けて、変な貴族に目でもつけられたら危ないと思う。”
「じゃあ、どうするって言うんだよ。俺たちは冒険者だから一緒になんていられないぞ。」
“俺の実家を頼ってお金を借りる。それで、パーティーの家でも買ってそこで共同生活をして、俺らが冒険者の仕事をする時は家で待ってもらう。”
[でもよシオン、お前冒険者は親の力を借りずにやりたいって言ってなかった?]
“やむを得な状況だし、しょうがないよ。”
「家で待ってもらうにせよ冒険者は、家に帰らずに森で泊まることもあるだろう。そういう時どうするんだよ。」
“だから、暫くは日帰りの依頼を受けたい。”
「まぁ、そうなるよな。でもあいつの意見を聞かないと。」
“確かにそうだな。じゃあカイル聞いてくれ。”
「嫌だよ。俺が親に捨てられたって説明するの!」
[じゃあ、僕が説明するよ。]
「まじ、じゃあよろしくな!」
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僕は、これからどうやって街に連れていってもらおうなんて考えながら待っていると、冒険者たちが戻ってきた。
「ねぇ、リューセーくん僕たちと一緒に街で暮らさない?」
僕は、びっくりしたが一応子供を演じようととぼけて見た。
『でも僕にはお父さんお母さんがいるよ?』
相手は、なんて言おうか迷っていたようだが正直にもう会えないと思う。と、言ってきた。正直誤魔化すと思っていたから意外だった。
『え、僕親に捨てられちゃったんだ。じゃあとりあえず街に行きたいです。一緒に暮らすかは少し待って貰えますか?』
僕がそう言うと、冒険者たちは一緒に暮らすと言うと思っていたのかびっくりしていたが、それでもじゃあ行こうかと気持ちをすぐ切りかえてやさしく俺の手を引いて街まで歩き出した。
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