ピンクなスーツ
あれは夢だったのだろうか?いいや、夢じゃない。その証拠に僕は今あの宇宙人からもらったへんてこりんなスーツを着ているのだ。
全身ピンク色、胸元には漢字に似た謎のかっこいいマークがついている。こんなの人前ではぜったいに着れない。
家に親がいないのはラッキーだった。僕の親は考古学を専門とする冒険家だ。日本だけでなく世界各地を飛び回っている。たしか今はエジプトにいると言っていた。もし僕が宇宙人に会ったと知ったら2人ともすごく喜ぶだろう。そういう未知のものが大好きなのだ。
それにしてもさっきから視界がぼやけている。このスーツを着た瞬間、急に視界が悪くなってしまった。
スーツを着ることで視力が弱くなったのだろうか?僕は少し考えてあることに気づいた。
もしかして.....僕はためしに眼鏡を外してみた。まわりのものがむちゃくちゃはっきりと見えた。
僕の予想は当たった。視力が弱くなったのではない。その逆だ。視力が急激に良くなり眼鏡の度が合わなくなっていたのだ。
あの宇宙人......コスモス星人の言ったことはまんざら嘘でもなさそうだ。きっとこのスーツにはいろんな力が隠されている。
もっとこのスーツの力を試したい!僕のなかの好奇心がむくむくとアップし始めた。しかし、僕は一呼吸おくとその好奇心を鎮めるように努めた。
なぜかって?ここは自分の家だ。もしスーツの力で家を破壊したりしたら大変なことになる。
これは明日、人気のいない外でやることにしよう。
コスモス星人には感謝している。こんなワクワクできるスーツをくれたのだから。
ただ一つだけわがままを言わせてもらいたい。
説明書はつけといてくださいな。




