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8話 ステータス値は異常か普通か

「ステータスオープン!」


ブインッ―


「わっ! 本当にステータスが見えるんだな。

マジでゲームの世界だな。

どれどれ…?」


ステータスオープンなんて、使うの初めてだ。

なんて突っ込みながら、現れた画面を覗き込むと、

そこには本当にゲームの世界のステータスが刻まれていた。


「名前、ヨシヒロ。年齢は…お!俺、17歳!高校生じゃん!学生リターンズ!

種族は人間……まぁ、そうだよね。えーっと、職業は…無職。

やだ無職!待ち望んだフリーダム!」


ステータスを開いてみると、年齢が17歳だと分かって、少しテンションが上がった。

あれだけ社畜人生だったのに、今は無職だって。


そうか、俺は今、すべてから解放されたのか。

あの時見せられた家族の映像を思い出すと胸がギュッとなるけど…。

考えても終わらないから、一旦忘れよう。


「次は何?

レベルは…1。まあ、そうだろうな。

HP、MP、攻撃力に防御力…本当にゲームやなぁ。

魔力は…あ?魔力……∞?え、無限?俺、魔力無限なの?

あ、よく見たらMPまで∞ってなってんじゃん!


あー…そういうこと?

魔力は無限ですが、強いわけじゃないっていう…。

まぁ、いいか。

で、素早さは普通か?運が100って…これはいいのか?悪いのか?全く分からん!」


レベルから運まで一通り目を通して思った。魔力以外は、ごくごく普通な気がする。

それでも、初めて見るステータスにワクワクが止まらない。


まるで自分が主人公になったみたいだな。

なんて思いながら、次の項目に目を通す。


「えーっと、スキルは…Angelic Hand(隠蔽)

気配感知(SSS)、万能属性魔法適正(隠蔽)。

よく分からん追加スキルと、全属性魔法の適性って、隠蔽って書かれてるが。

そうか。ステータスを誰かに読まれた時に、見つかるとマズいやつなのか?


で、次が加護か。火と鍛冶の神ヘパイトス。間違えて出したやつだったよな。

・・・ん?女神アイリスの癒しの加護(SSS/隠蔽)?

あの女神の加護も追加されてんのか?癒しの加護って何だ?

疲れを癒してくれるんか?だとしたら、ラッキーだな。」


ステータスの下部に書かれていたのは、スキルや加護の名称。

そこには、何故か女神アイリスの加護が追加されていて驚いた。


それも癒しの加護だなんて、これは疲れ知らずになれるのでは?

そう思いながらステータスを閉じた俺は、天に向かって大きく背伸びをした。


「空ってこんなに綺麗な青だったっけ?癒されるわー。」


日本で暮らしていた頃、こんなふうに青空の下で背伸びをしたのは、いつだったかな。

もう遠い昔に感じる。それだけ、会社に閉じ込められていたってことなんだろう。


今日からは、仕事に追われることもなく、自分の好きなように時間を使えるのか。

そう思うと、心がフッと軽くなった。



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