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6話 目が覚めたら廃墟にいました

「…ん、あれ…ここは…?」


女神アイリスに額を触れられ、意識を飛ばしていた俺。

何かに呼ばれるようにして、そっと目を開ける。

目の前に広がるのは、真っ青な空と白い雲。

心地よいそよ風が頬を撫でる。


って、何だよ!この朽ちた場所は!?


まるで崩れ落ちそうな部屋の景色が目に飛び込んできて、俺は勢いよく飛び起きた。

吹き抜けの部屋…ではなく、そもそも屋根がない。


「待ってくれよ。

まさかとは思うけど…。飛ばす場所、間違えたんじゃないの!?」


思わず叫ぶと、空からひらひらと紙のようなものが舞い落ちてきた。

慌てて手を伸ばして受け取ると、そこには女神からの長い伝言が記されていた。


「目覚めはいかがですか?

この場所は、かつて偉大な魔法使いが住んでいた場所です。

彼は遥か昔に亡くなり、領土と城だけが残されました。


その後、この領土は争奪戦の舞台となり、多くの犠牲者を出しました。

そのため、王族が長らく管理してきた特別な土地でもあります。


そして本日、この領土はあなたのものとなりました。


この土地の王族の中には転生者がいます。神託により、彼らにはあなたの存在と

領地の譲渡が伝えられています。

あなたの存在を知っているのは、その転生者のみ。

今後、訪ねてくるかもしれませんが、きっと助けになってくれるでしょう。


ちなみに、この領土は東京ドーム11個分の広さです。

十分に楽しめるはずですよ。


もし領地を拡大したくなった場合は、王族にご相談ください。

それでは、新しい第二の人生の幕開けです。

どうぞ楽しんでください。」


「東京ドームって何だよ、東京ドームって……。

…まあ、11個分は広いよな。」


手紙を読んで分かったのは、

この場所には曰くがあり、決して好条件とは言えないこと。


そして、この世界に同じく転生者がいること。

その転生者の神託により、この領土は俺のものとなったこと。


良いのか悪いのか、正直分からない。

でもまあ……こういうのが、案外俺にはお似合いかもしれないな。


そう思いながら、もう一度空を見上げた。

まずは、この世界のことを知らないと。

それに、自分自身の立場についても。


転生者がいるっていうなら、その場所にも行ってみる必要がある。

その前に、まずはこの家をどうにかしないとな。


考えることは山ほどあるのに、なぜだか心は、踊っていた-・・・

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