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4話 スキルと加護を授かることになりました

「あなたが選んだスキルは…」


「あれっ…?これは・・・!」


「え?俺、なんか変なハズレスキルでも選んだ?」


「いえっ…ど、どうしましょう。

私としたことが、スキルの玉を出したつもりが、

その中に“加護の玉”まで紛れ込んでいたようです。」


「加護の玉……?」


直感で選んだ3つの玉。どれも綺麗な色で、子どもが喜びそうな雰囲気だった。

その玉を彼女に手渡した瞬間、彼女の顔色がみるみるうちに青ざめた。

何事かと思えば、スキルの玉ではなく、加護の玉を混ぜてしまったとのこと。


一体どういうことだ?


「本来、神の加護は転生のタイミングで授けるべきものではありません。

完全に私のミスです…。

ですが、一度選ばれたものは取り消せません。

特例として、あなたには加護も授けることになります。」


「へぇ、そうか。それなら、それでありがたい話だな。」


どうやら彼女の手違いで出してはいけない”が出てしまったようだ。

しかも取り消し不可能なら、そりゃ青ざめるのも当然。

俺にとってはラッキー以外の何物でもないけどな。


加護って、なんだか特別な感じがするし。

そんなことを思いながら、彼女の言葉に耳を傾けた。


「では、1つ目はその加護です。

火と鍛冶の神・ヘパイトスの加護。

この加護があれば、あなたがイメージしたもの、

絵に描いたものをそのまま具現化することができます。」


「それ、すごく便利そうだな。」


「続いて2つ目。

万能属性魔法適性です。

魔法の威力までは分かりませんが、全属性に適性があります。

何かと使い勝手の良いスキルかと思いますよ。」


「おおっ、全属性とはまた豪華じゃんか!」


「そして最後、3つ目のスキルは気配感知。

その名の通り、人や魔獣など、さまざまな気配を察知できます。

さらに、相手が敵意を持っているかどうかも判断可能です。」


「えっと…めっちゃチートじゃない?」


彼女から説明を受けた俺は、あまりの能力の豪華さに思わず首を傾げた。

これはチート過ぎて異世界ライフが楽しくなるやつでは?


なんて内心はしゃいでいたところに、彼女の冷静な追い打ちが入る。


「チートと言えば、そうかもしれません。

ですが、あくまでも“能力”が付与されたというだけ。

その威力や性能が、必ずしも高いとは限りません。

そこまでは私たちは関与できませんから。


このようなスキルを持っていても、

一人では生きていけない方も、実際にはいらっしゃいます。」


「あ…そうなんだ。

名前だけじゃ良さそうに見えるけど、強いとは限らないんだな。」


とても万能そうなスキルばかりだったけれど、どうやら当たりとは限らないらしい。

その能力の強さは結局、運次第か。


でもまあ、何もないよりはずっとマシってやつか。

そう思っていたら、彼女が人差し指をピンと立てて、俺に向かって言った。


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