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21話 レアなアイテム見つけました

「どうしたんだ、クロ?」


「思い出したんだ、主!前の主のアイテムボックス!」


「え?」


「書斎にあると思う!行こうぜ!」


「あ、おい、ちょっと待てって!」


突然声を上げたクロに「どうした?」と問いかけると、

前の主がアイテムボックスを持っていたことを思い出したらしい。


俺の服を一生懸命引っ張りながら、翼をパタパタさせて二階へ向かおうとしていた。

そうか…。

この城が復元されたということは、家主が残した何かがあっても不思議じゃない。

もし本当にアイテムボックスが見つかれば、他にも何か残されている可能性は高い。

物には意思が宿るというし、俺が使えるかは分からないけど…。

それでも、少し希望が湧いてきて、元気が出てきた。


「ちょっと待ってろよ!すぐに見つけるっ…

あ、あった!これだよ!この鞄からいつも何か出してたんだ!」


「へぇ、古風な鞄だなぁ。レトロ感あっていいな。」


「確か、このアイテムは所有者の登録がされてるから、所有者変更しなきゃいけないんだ。」


「あー、名義変更ってやつね。レアアイテムにはそういうのもあるんだ。」


ドタバタと書斎を探し回ったクロが見つけてくれたのは、

高級感漂うこげ茶色の革製ショルダーバッグだった。

キラリと光る革の質感が、何とも言えない雰囲気を醸し出している。


どうやらこの鞄には所有者の登録がされているようで、名義変更が必要らしい。

どうやって変更するんだろう?と思いながら鞄に手を伸ばすと、

バチバチッと静電気のようなものが走り、思わず手を引いた。


【所有者とその眷属しか開けられません。

手をかざし、魔力を流し込んでください。

所有者変更の手続きが始まります。

ただし、この鞄が拒否した場合は、所有者の変更はできません。】


「そうなのか…。クロ、これから所有者変更の手続きするけど、

この鞄に拒否されたらダメらしい。そうなったら、ごめんな?」


「主なら大丈夫だよ!この城を直したんだから、きっと認めてくれるよ!」


「そういうもん?じゃあ、とりあえずやってみるな。」


エマから所有権変更の手続きについて教えてもらった俺は、

拒否される可能性もあることをクロに伝えた。

でもクロは「主なら大丈夫」と呑気に笑っていた。


城を直したことと、認めてもらえることは絶対に違うと思うんだけどな。

そう思いながら、掌に魔力を込めて鞄の上にかざした。

すると、鞄から青い光の文字が空中に浮かび上がった。

この世界の文字だったけど、すぐに俺が読める言葉に変換されて表示された。


「所有者の変更手続きを行いますか?

“はい”もしくは“いいえ”を押してください。」


俺は“はい”の文字を指先で押してみた。

すると、青い光の文字が消え、指紋認証のような手の形をした光が現れた。


「え、これに手を当てればいいの?」


「そうだよ!そしたら鞄が判断してくれて、OKだったら登録完了って文字が出るぜ!」


「この世界にも指紋認証みたいなのあるんだなぁ。あ、魔力認証かな?」


クロの言葉に従って手を光の手形に当てると、

光が手から全身に広がっていった。

それはまるで、体中をスキャンされているような感覚だった。

数秒後、光が一度消え、ゆっくりと青い光の文字が空中に刻まれた。


「お、登録完了しました。所有者はヨシヒロに変更されました、だって!

これで出来たってことだよな?」


「ああ!やったな主!レアアイテムゲットだな!」


「はは!そうだな。初めてのアイテムだ!」


無事に登録が完了し、俺はホッとしながら鞄を手に取った。

恐る恐る鞄を開けてみると、今度は何も異変は起こらず、スッと開いて一安心。


さて…。この中に、何か食べ物が入っているだろうか?

アイテムボックスの空間の中は腐らないって言うし、

もしかしたら何か残っているかもしれない。

そんな期待を胸に、俺はゆっくりと鞄の中に手を忍ばせた。


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