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白猫のいない日常

作者:雨足怜
 立ち入り禁止の屋上に踏み入るとある少年を追って、中学二年生の梓(あずさ)は屋上の扉を開いた。その先、青い空に手を伸ばして静かに涙を流す男子生徒の姿を見て、梓は息をのんだ。
 彼は、まるで空に溶けてしまうように見えた。
 はかなげな、細い少年。白い腕を目いっぱいに伸ばして何かをつかもうとする彼を見て、梓は気づけば涙を流していた。その理由は、分からなくて。
 彼の姿に、ただ、不思議な懐かしさを抱いていた。

 屋上にいた同じクラスの轟(とどろき)陽人(はると)は、不登校で長らく学校に通っていなかった。そんな轟と梓の間には、クラスメイトであるということ以外には、何の接点もなかった。
 屋上で二人が会った日を最初に、轟はまるで不登校のことなど忘れたように学校生活を送っていた。
 気づけば梓は、轟を目で追うようになっていた。
 不思議な雰囲気をまとう轟の姿を、教室で探していた。グラウンドを走る轟を見つめた。
 それと同時に、梓の周りでは次々とおかしなことが起こり始める。
 校舎の四階の窓の外の狭い道を悠然と歩く猫の姿を見たり、梓が所属する文芸部にて部誌の切り裂き事件が起きたり。
 苦しい立場に立たされる梓の前に、姫を救う騎士のように、轟が颯爽と現れた。
 轟に関わる度に、様々な感情が梓の中に生まれた。
 そんな梓と轟には、だれにも言えない秘密があった。
 そして、空色が二人を繋ぐ時、忘れていた記憶が戻ってくる。

 猫と人が紡いだ幸福な日々は、未来への道を作り出す。
2はじまりの瞬間
2023/07/18 21:34
3窓の外
2023/07/18 22:00
6日記
2023/08/23 21:22
7息抜き
2023/08/03 18:00
8文芸部
2023/08/26 20:00
9部員たち
2023/09/01 17:52
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