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北の奪還作戦

一行はアルフレッドの領土で北への防衛拠点が作られている報を聞き思案するウイリアムズ子爵の館へと向かったのである。


アルフレッドとカイルの共同戦線が開始されたころ、一足先に城へと潜りこんだフィオレンティーナは侍女長のカーミラにルイス男爵の手紙を渡した。


カーミラはそれを読むと

「かしこまりました」

と答え

「ただ侍女として行動していただかなければならないので」

と告げた。

「私たちは力のない女性ということで城にいられるのですが…近衛兵などは殆どが領地へと返されてしまいました」

何かあった時にお助けすることができません


フィオレンティーナはにこやかに笑むと

「分かりました、十二分に気を付けます」

と頷き、侍女の格好をすると

「一つお願いがあるんですけど」

と言葉を続けた。


それにカーミラは少し考えたものの

「それがジョン皇子を救うことになるのならば、何とかいたします」

と告げ

「ジョン皇子もですが…御身もくれぐれも気を付けてください」

と頭を下げた。


フィオレンティーナは「ええ」と答え、ジョン皇子に用意された昼食を取りに行き、厨房に兵士おり仕上げのところにオズワンドの人間がいたことで状況をほぼほぼ理解した。

「…なるほど、兵士はクラーク公爵かヒューズ子爵の手のものでしょうね」

でも…意外とあっさりオズワンドに乗っ取られたわね

「何故かしら」


彼女はそう考えながらもルイス男爵が自由に動けなかった理由も理解できた。


フィオレンティーナは昼食を乗せてジョン皇子の寝室の前に来ると

「昼食をお持ちいたしました」

と声をかけた。


中から

「入れ」

と声が返った。


彼女は戸を開けて中に入りベッドで身体を横にしているジョン皇子ともう一人の男性を素早く観察した。

「あら、あらあら」

オズワンドの人間ね

「でも、下っ端じゃないわね」

立ち姿に気品があるわ


フィオレンティーナがそう直ぐに理解したが、同時に男性もまた大きく目を見開いた。

そして、ふっと口元を歪めて笑むと

「さて、食事の邪魔まではしませんよ」

ジョン皇子

と背を向けると

「では、後程」

とフィオレンティーナと入れ替わるように部屋を後にした。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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