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北の奪還作戦

カイルは横で馬に乗っているルイスに

「ルイス男爵」

こちらの腕は?

と剣をさり気無く見せた。


ルイスは笑むと

「ジョン皇子に手ほどきをしたこともあります」

と答えた。


つまり、腕に覚えがあるということだ。


カイルは頷き

「ならば結構」

と答え

「男爵にとってはホームグランドであるが敵地でもある」

万一の時は戦っていただかないといけないので

と告げた。


ルイスは「その時は私の腕をお見せいたします」と答えた。

空は青く晴れ渡り木々を揺らしながら風が流れていた。


カイルとルイスは数名の部下と共に北の防衛線の手前から別行動を取った。


アルフレッドの指示で防衛線は北にも分かるように大掛かりに行われることになったのである。

「カイル皇子にルイス男爵」

北で暗躍する者達の目を少しの間ですがひきつけます

「我が軍が防衛線を張る動きをすれば気を向けると思います」

お二人はその間に北での協力者集めに向かってください


カイルはアルフレッドの言葉を思い出しながら中央と北の境にある山側の道を進んだ。

平地側では防衛線の軍が戦闘拠点を作っているからである。


カイルは山の道を進みながら真っ直ぐ前を見つめ

「…フィオレンティーナ…無理はするな」

無事でいろ

と呟き、ルイス男爵がまず第一番に信頼するウイリアムズ子爵の元へと向かったのである。


北でも比較的に南側に領地があり接触するのに危険が少ないからである。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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