背中の紋章の変化
フィオレンティーナは「あら」と言うと
「あ、そうね」
裸になれと言っていることになるわね
とさっぱり告げた。
カイルは嫌そうに顔を顰め
「…ったく」
とぼやいた。
フィオレンティーナは笑って
「アルフレッド皇子に失礼を」
申し訳ございません
と告げた。
アルフレッドは堪えきれないように笑い立ち上がると
「いや、カイル皇子共々見て頂こう」
俺が中央の皇子である証明でもある
と告げ、上着を脱ぎ始めた。
フィオレンティーナは笑むと
「では、カイル皇子と共に」
とカイルを見た。
カイルは息を吐き出すと
「その次は俺だな」
と呟いた。
が、フィオレンティーナとカイルはアルフレッドの背を見ると目を細めた。
痣が薄いのだ。
カイルはフィオレンティーナを見ると
「俺の背中の痣もこれほど薄いのか?」
と聞いた。
フィオレンティーナは首を振ると
「いいえ、しっかりはっきりしていたわ」
と告げた。
アルフレッドは慌てて
「え?」
俺の痣が薄いと?
と背中を見ようと首を動かした。
カイルは慌てて
「俺の痣は」
と上着を脱いだ。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




