アルフレッド皇子
フィオレンティーナは横に避けて礼をし、アルフレッドが乗り込んだ後に馬車へと乗った。
アルフレッドは馬車の中に入り席に座ると
「今日はゆるりとお二人とお話がしたい」
アイスノーズの為
「互いに心の懸念を払しょくする為に」
と真っ直ぐ見つめた。
カイルはフィオレンティーナを一瞥し直ぐにアルフレッドを見ると
「是非に」
と答えた。
ロッシュは他の護衛と合流しながら
「なるほど…恐らくサザンドラの5つの重臣を陥落させたのは知略だけでも度胸だけでもなく」
あの魅力なのだろう
と心で呟いていた。
馬車は一行を乗せて町の中を王城へと向かった。
その様子を一人の男性が見ており
「…これは、オズワンドにとっては不味いことになったようだな」
だが面白い
と呟くと、クスクスと笑って呟いた。
そこに食堂から男が姿を見せた。
「…王子…一体、どうしてこちらに」
男性は振り向くと綺麗な笑みを浮かべ
「ああ、もうお前の役目は終わった」
と言い、驚いて目を見開く男に
「ご苦労」
と剣をスッと抜いて刺し
「ああ、死出の手向けにこれをあげるよ」
と手紙を一枚男の胸元にいれると直ぐに剣を鞘に戻して人込みに紛れて立ち去った。
男は暫くその場に立っていたもののやがて崩れるように倒れると人々の悲鳴にもピクリとも動くことはなかった。
その情報がフィオレンティーナやカイル、アルフレッドの元に届いたのはその日の後のことであった。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




