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アルフレッド皇子
キッズは「ほぅ」と言うと
「では北の方へ?」
と聞き返した。
フィオレンティーナはにっこり笑って
「ええ、ここに数日滞在してから北へ行くつもり」
先王が亡くなってから色々な噂が飛び交っているから
と言い
「あ、私も同じ定食を」
と女性に告げた。
ロッシュもそれに倣って
「私も同じもので」
と答えた。
キッズは「噂…か」と腕を組んで上目遣いにチラリと彼女を見ると
「国の中にいると余り聞こえないので」
どんな噂が?
と聞いた。
フィオレンティーナははっと目を見開くと笑みを深め
「そうね」
と視線を僅かに落としながら
「他国での噂だから当てには出来ないけれど」
北と中央で内紛が起きるんじゃないかと言う噂ね
とスッと視線を戻してキッズを見つめた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




